2007 Fiscal Year Annual Research Report
内在性およびES細胞由来神経幹細胞の最適制御による虚血性損傷脳再生療法の確立
Project/Area Number |
18390258
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 昌泰 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20192346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 俊輔 広島大学, 病院, 講師 (20418792)
高橋 哲也 広島大学, 病院, 助教 (00435942)
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Keywords | 虚血性脳損傷 / 神経幹細胞 / 動物モデル |
Research Abstract |
虚血時の再生療法を行う上では、虚血時のシグナル伝達について明らかにしておく必要がある。Hypoxia-inducible factor 1 (HIF1)は、低酸素下における転写因子として注目されており、その機能解析は、脳虚血における病態生理の解明に結びつくものと期待されている。HIF1αは、prolyl-hydroxylases (PHDs)によるユビキチン化、ならびにfactor-inhibiting HIF1 (FIH)による共役分子の結合阻害によって抑制的に制御されている。PHDsの分解はユビキチンリガーゼSiah2により促進されることが報告されており、FIHのHIF1転写制御に対するSiahの作用機序について検討した。まず抗FIH抗体を作成の上GST-Siah1を用いたGST pull down assayを行いin vitroにおけるSiah1とFIHの結合について検討した。次に抗FIH抗体を用いた免疫沈降により細胞内におけるSiah1とFIHの結合を確認した。Siah1によるFIHの分解については、FIHのubiquitination assay、 pulse chase assayにより解析した。GST pull down assayにてSiah1とFIHがin vitroにて結合することが示された。細胞内に発現させたSiahについての免疫沈降を行いin vivoにおいてもSiah1とFIHは結合していた。またプロテアーゼ阻害剤の存在下での検討にてSiahがFIHをユビキチン化していることが明らかになった。Siahに対するsiRNAを導入するとFIHが増加した。SiahはPHDsのみならずFIHをもユビキチン化することによってHIF1の活性を促進していることが明らかになった。今後Siahをターゲットとした再生療法について更に検討を重ねて行く予定である。
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Research Products
(1 results)