2007 Fiscal Year Annual Research Report
視神経脊髄型多発性硬硬化症のIL-17産生性T細胞の認識自己抗原とその役割の研究
Project/Area Number |
18390261
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉良 潤一 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 教授 (40183305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三野原 元澄 九州大学, 大学病院, 助教 (70398113)
河野 祐治 九州大学, 大学病院, 講師 (20333479)
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Keywords | 多発性硬化症 / 視神経脊髄型 / IL-17 / ELISPOT / 自己反応性T細胞 |
Research Abstract |
日本人多発性硬化症(MS)におけるIL-17産生性自己反応性T細胞の検討 近年、IL-17を産生しうる自己反応性T細胞(ThIL17)が、自己免疫疾患の発症に重要な役割を持つことが報告されている。我々はこれまでに、視神経脊髄型MS(OSMS)患者髄液では、IL-17やIL-8が通常型MS(CMS)に比べ有意に高いことを報告している。 今回新たにOSMS患者19例の髄液を用いて、髄液中のサイトカイン・ケモカイン・成長因子濃度の測定を行い解析した。その結果、OSMS群では他の神経疾患に比べIL-6、IL-8、IL-10、IL-17、IFN-γ、TNF-α、eotaxin、IP-10、PDGFbbが有意に高値であった。OSMS19例の中で抗AQP4抗体陽性群5例と陰性群14例を比較した場合、陽性群ではIL-8、MIP-1α、MIP-1β、IP-10の上昇傾向が顕著であった。この結果は、OSMSではTh1サイトカイン、並びにIL-17を中心とした炎症性サイトカインが特に高く、OSMSの高度の組織破壊を伴う病理変化に合致すると考えられた。 更に、OSMS患者、CMS患者、健常者の血液から末梢血単核球を分離し、MOGやMBPリコンビナント蛋白を抗原として加え共培養を行い、ELISPOT法を用いてIL-17、IL-5、IFN-γ産生性自己反応性T細胞の頻度の検討、並びにフローサイトメトリーを用いて、PMA、Ionomysin刺激を行い、Th1、Th2、ThIL17の検討も併せて行っている。
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Research Products
(30 results)