2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスによる代謝調節機序の解明と糖尿病における異常
Project/Area Number |
18390271
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浅野 知一郎 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70242063)
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Keywords | インスリン / 糖代謝 / 糖尿病 / グルコーストランスポーター / プロテオミクス |
Research Abstract |
インスリン受容体からのシグナル伝達は、IRS-1/2リン酸化→PI 3-キナーゼ活性化→Aktリン酸化が主なる経路である。一方、c/EBPα、PPARα/γといった転写因子は詳細な機序は明らかでないが、インスリンシグナルや代謝の調節に大きく関わっている。また、calpain 10は2型DMの原因遺伝子として同定されたが、その機序は明らかにされていない。インスリンシグナルに関連するタンパク群、代謝酵素群、エネルギー代謝調節に関わる転写因子群に対して、MEF法を適用し、蛋白複合体解析を行った。 その結果、Pin1がIRS-1/2に結合すること、また、高脂肪食の負荷によって、この結合の増加が認められた。また、Pin1をbaitに用いて結合タンパクを同定することで、転写因子が同定され、この結合の病的意義についても検討中である。 また、GLUT4及びGLUT1のC末端に、flag tagとmyc tagを逆に配置したMEFタグを取り付けた蛋白(GLUT4/1-flag-TEV-myc)をコードするcDNAを作成し、これを発現するアデノウイルスを作成た。これらを発現させた細胞から、高純度のGLUT4/1含有小胞を精製する。得られたGLUT4/1含有小胞より蛋白を抽出し、2次元電気泳動を行い、GLUT4/1含有小胞それぞれについてプロテオームマップを作成した。この結果についても病態との関連を検討中である。
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