2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞チップを用いた新興感染症に対するヒト抗体の迅速作製法の開発
Project/Area Number |
18390288
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
村口 篤 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (20174287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 裕幸 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (60186210)
北島 勲 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (50214797)
小澤 龍彦 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助授 (10432105)
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Keywords | 感染症 / 抗体医薬 / 細胞マイクロアレイチップ / 抗体遺伝子 / リコンビナント抗体 |
Research Abstract |
本研究により、以下の研究成果を得た。1.抗原特異的Bリンパ球の自動検出法のための細胞チップの検出方法の条件をさらに検討した。特に、課題となっている低頻度の抗原特異的Bリンパ球検出については、利用率が10%以上の新しいチップの開発に成功した。また、CCDカメラを用いた新しい高速スキャナーをさらに改良し、1秒毎の測定法により、検出感度と再現性を向上することができた。さらに、検出感度を上げるために、非特異的なCa2+の動きを阻害する試薬(例えばATP阻害剤など)を用いてノイズの減少させる実験を行ったが、ATP阻害剤はCa2+ノイズに大きな影響は与えなかった。2.リンパ球チップを用いて、病原体特異的Bリンパ球の検出、抗体遺伝子のクローニング、リコンビナント抗体の作製を行った。HBsワクチン接種後の健常人をボランティアとし、リンパ球チップを用いて、HBs抗原特異的Bリンパ球の同定および抗体遺伝子解析を行った。HBs特異的抗体遺伝子のV領域配列をヒトIgGのC領域配列と結合させた発現型ベクターを構築し293T細胞に導入し、20種類以上のリコンビナント抗体を得た。同様な方法を用いて、15種類以上のインフルエンザ(A型、B型)に対するヒト型リコンビナント抗体の取得に成功した。3.細胞チップによる抗体産生細胞の検出法の開発を行った。免疫マウスの脾細胞あるいはHBsワクチン接種健常人ボランティアの末梢血のBリンパ球を、抗原をコートしたリンパ球チップに1個づつ播種し、特異的抗体産生細胞の検出を、FLISPOT法(ELISPOTの変法)で行った。この検出系の確立により、抗原特異的抗体のmRNAを大量に発現する1個の抗体産生細胞を得ることが可能となり、リコンビナントの作成を画期的に容易することができた。
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Research Products
(24 results)
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[Book] 抗体医薬の最前線2007
Author(s)
田尻 和人, 他
Total Pages
271
Publisher
シーエムシー出版
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より