2007 Fiscal Year Annual Research Report
NKT細胞を標的にした自己免疫疾患、アレルギー疾患の糖脂質療法の開発
Project/Area Number |
18390295
|
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
三宅 幸子 National Center of Neurology and Psychiatry, 神経研究所・免疫研究部, 室長 (50266045)
|
Keywords | NKT細胞 / CD1 / 糖脂質抗原 / 関節炎 / サイトカイン |
Research Abstract |
関節炎モデルにおける新規合成糖脂質群SGLの抑制効果とその機序の検討 昨年の結果から、SGLによる血清移入関節炎抑制はIFN-γを介することが明らかとなった。本年は、IFN-γがどのように関節炎抑制に関与するかについて検討した。血清移入関節炎には、マクロファージ、好中球、肥満細胞が重要であることが報告されている。しかし、SGL投与によってマクロファージ、好中球については抑制作用がみられなかった。そこで、SGL投与によるIFN-γを介した抑制作用が肥満細胞の活性化制御に関与するかどうかについて検討した。SGL投与により、組織所見において肥満細胞の脱顆粒が著名に抑制されていた。また、SGL投与もしくはIFN-γ投与により、K/BxN血清投与後に誘発される血清ヒスタミン濃度の上昇が抑制された。 また、SGLによる血清移入関節炎が、IFN-γによる肥満細胞の活性化抑制によるかどうかを検討するために、肥満細胞を欠損するw/vマウスにIFN-γ受容体ノックアウトマウスの骨髄から誘導した肥満細胞を移入し、SGLによる抑制効果が消失するかどうかについて検討した。IFN-γ受容体ノックアウトマウス由来の肥満細胞を移入した群では、SGLによる関節炎抑制効果がほぼ消失したことから、SGLによる血清移入関節炎抑制にはIFN-γを介した肥満細胞活性化抑制が重要であることが明らかとなった。 SGLの気管支喘息モデル抑制効果における検討 気管支喘息モデルとして、Ovalubumin(OVA)を感作し、8日後にOVAの吸入を3日間連続で行い、SGLEは吸入前に腹腔内投与し、浸潤細胞ならびに気管支肺胞洗浄液中のサイトカインを測定した。SGL投与により、気管内の好酸球浸潤は顕著に減少した。また、SGL投与により、気管支肺胞洗浄液中のIL4,IL-5,IL-13も著名に減少し、アレルギー性気道炎症病態は強く抑制された。
|
Research Products
(7 results)