2006 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹細胞に由来する骨格筋幹細胞を用いた筋変性疾患治療の基盤技術開発
Project/Area Number |
18390298
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平家 俊男 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90190173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平松 英文 京都大学, 医学研究科, 助手 (40362503)
梅田 雄嗣 京都大学, 医学研究科, 助手 (80397538)
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Keywords | ES細胞 / 骨格筋幹細胞 / satellite細胞 / 筋ジストロフィー / 再生 / 骨格筋 / 遺伝子治療 / embryoid body |
Research Abstract |
筋ジストロフィー症に代表される筋変性疾患に対する根本的治療法は存在せず、その転帰は不幸な経過をたどる。新規治療の試みとして遺伝子治療が模索されているが、現在の方法では特異的な遺伝子変異を持つ一部の筋変性疾患のみが対象となり、普遍性を持つ新しい治療展開が期待されている。根本的治療法がなく不幸な転帰をたどる患者さんに明るい未来をもたらす治療法を確立するには、ES細胞より骨格筋幹細胞であるsatellite細胞形成に至る機構を明らかにした上で、大量培養にて作成するシステムの構築を行ない、新しい治療体系の確立が必須である。その達成のためには、上記基盤技術の開発とともに、全身に分布する障害筋組織を修復するために、作成されたsatellite細胞を全身の筋組織に生着させ、成熟させるといった面からの研究も必須である。本研究では、ES細胞よりsatellite細胞を作成する基盤技術を開発した。マトリジェル上でembrypoid bodyを培養することにより、骨格筋およ骨格筋幹細胞であるsatellite細胞が形成された。特異抗体を用いることにより、ES細胞由来satellite細胞を分取し、マウス骨格筋に注入することにより、生体内における機能評価を行った。移植されたsatellite細胞は、障害を受けた骨格筋の再生に関与することが示された。さらに、移植されたsatellite細胞は、長期にわたり骨格筋幹細胞として生着し、時間をおいた骨格筋障害に対しても、骨格筋再生過程に寄与することが示された。
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Research Products
(2 results)