2006 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害の新規病因遺伝子(PLEKHA5、SLC19A3)の病態解明
Project/Area Number |
18390305
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
若松 延昭 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 遺伝学部, 部長 (60274198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 裕一 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 遺伝学部, 室長 (70191343)
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Keywords | 知的障害 / 病因遺伝子 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
重度知的障害を呈する症例から同定した新規の2遺伝子(PLEKHA5、SLC19A3)に関する研究とX染色体に病因遺伝子が連鎖している未知の重度知的障害の候補遺伝子の変異解析を行った。 1.PZEKHA5:遺伝子をコードする本蛋白質の脳発達における役割を明らかにするために、研究代表者らはまず本蛋白質の標的となるリン脂質の同定を目標にして研究を行った。そのためには、全長の本蛋白質の単離が必須である。そこで、マウスPlekha5 cDNAの全長を発現ベクター(pNTAPB)にサブクローニング後、HEK293細胞にトランスフェクションして2日後に同細胞から蛋白質を抽出した。ベクターに含まれるstreptoavidin結合蛋白質を指標にPlekha5の精製を行った。予想される大きさの蛋白質は同定できたが、streptoavidin結合ビーズを用いたカラムでの精製は収率が悪く、これ以上の精製は困難だと判断された。そこで、Plekha5の後にFLAGが付いた蛋白質をHEK293細胞で過剰発現させ、同蛋白質の精製をFLAG抗体を用いて行った。 2.SLC19A3:重度知的障害の症例から同定したSLC19A3変異を過剰に発現するトランスジェニックマウスを2系統作成した。その中の1系統は頭部拡大が見られ脳病変が示唆されたが、生後約1ヶ月で死亡したために系統維持ができなかった。もう一方の系統は現在交配により維持している。一方、ノックインマウスの作成は、ES細胞のノックインまで研究が到達した。 3.X染色体(Xq27-ter)に連鎖した家族性の脳発達障害:現在までに16個の候補遺伝子について解析が完了しているが、病因となる変異は同定できなかった。
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Research Products
(3 results)