2007 Fiscal Year Annual Research Report
周産期白質傷害における微小環境と神経再生に関する研究
Project/Area Number |
18390307
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上妻 志郎 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 教授 (30143457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 知行 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40209010)
亀井 良政 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00251265)
坂巻 健 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50401089)
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Keywords | 周産期 / 脳傷害 / オリゴデンドロサイト |
Research Abstract |
周産期における脳障害の主たる病態の一つは、種々の原因による脳室周囲白質軟化症の発生であり、脳室周囲に存在するオリゴデンドロサイト前駆細胞の傷害であるとされている。オリゴデンドロサイト前駆細胞を再生させることにより周産期における脳傷害の発生を予防するを長期的な目標として、本研究においては、オリゴデンドロサイト前駆細胞の再生を促進あるいは抑制にかかわる因子を見出し、その調節メカニズムを明らかにすることを目的としている。これまでの研究により、低温刺激がオリゴデンドロサイト前駆細胞の増殖を促進させることを明らかにするとともに、低温条件下と37度で培養したオリゴデンドロサイトのDNAマイクロアレイを行い、大きな変化が見られる遺伝子群を明らかにしてきた。本年度は、これらの遺伝子群のうち、細胞増殖に係る可能性のある遺伝子について、オリゴデンドロサイト前駆細胞内での機能について検討した。特に、そのうちの一つとして、G蛋白の一つであるGα13に注目した。Gα13抗体を用いた免疫沈降法により、Gα13と会合する物質を検索したところ、31KDa付近に37度でより濃くなるバンドを確認した。これを切りだし、LC-MS/MS蛋白質分析をしたところ、VDAC(voltage-dependent anion channel)であることが確認された。VDACはミトコンドリア外膜に存在し、Apoptosisの際にchytochrome cが通過するchannelとして機能することが知られているが、免疫細胞染色並びに免疫電顕の手法を用いて、このVDACがオリゴデンドロサイトの細胞膜上にも存在することを明らかとした。本研究により、低温刺激の増殖促進効果に細胞膜上におけるVDACが関与している可能性が示された。
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Research Products
(1 results)