2006 Fiscal Year Annual Research Report
ABCA12遺伝子変異による重症型魚鱗癬に対する新しい治療法の開発
Project/Area Number |
18390310
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋山 真志 北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (60222551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宏 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (00146672)
澤村 大輔 弘前大学, 医学部, 教授 (60196334)
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Keywords | 遺伝子 / 魚鱗癬 / 遺伝子治療 / 変異 / ABCA12 / 幹細胞 / 皮膚バリア |
Research Abstract |
1)導入リポーター遺伝子の作成 リポーター遺伝子としてのGreen fluorescent protein(GFP)遺伝子およびlacZ遺伝子を哺乳類遺伝子発現ベクターに組み込んだ。 2)バルジ幹細胞幹の単離、培養系の樹立 ラットの髭毛包を実体顕微鏡下で単離し、バルジ領域を含むよう、メスで毛包を切断した。得られた断片をdispaseで4℃、30分間処理した後、実体顕微鏡下で周囲のカプセル部分をピンセットを用いて除去し、バルジ領域を含む毛包断片を0.25%trypsin、室温10分間処理し、D-MEM(+10%FBS)で反応を止めた後、遠心(1000rpm 5min)にて回収した。ケラチン19、CD34、β1インテグリン等のケラチノサイト幹細胞マーカーを用いて、cell sortingを行い、幹細胞に富んだ細胞集団を得た。それらの細胞を3T3-J2で作成したフィーダー細胞上に播き、Defined-keratinocyte SFM(GIBCO)を用いて培養、増殖させた。毛包再生実験用の毛乳頭細胞の培養は、ラットの髭毛包を実体顕微鏡下で単離し、得られた毛乳頭細胞をAmnio MAX(GIBCO)培地で培養した。 3)培養バルジ幹細胞幹に対する遺伝子導入 バルジ細胞への遺伝子導入はレトロウイルスベクターを用いた。GP-293細胞をフラスコに播種し、翌日、リン酸カルシウム法にてβ-galactosidase遺伝子等のレポーター遺伝子を導入した。 4)遺伝子導入幹細胞株よりの皮膚再生系の確立 SCIDマウスの背部を除毛し、直径1cmの円形に皮膚を切除した。そこへシリコンチャンバーを移植し、チャンバー上部の穴から細胞懸濁液を注入し、移植部位を乾燥させることにより上皮化を促した。移植後約4週間で皮膚・毛髪の形成が認められた。
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