2006 Fiscal Year Annual Research Report
生体発光・磁気共鳴融合画像法の開発と腫瘍モデル動物実験への応用
Project/Area Number |
18390329
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 優介 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40232566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 教授 (00211681)
吉川 宏起 駒澤大学, 医療健康科学部, 教授 (10272494)
増谷 佳孝 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20345193)
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Keywords | ルシフェラーゼ / 磁気共鳴画像 / 融合画像 / 造血器腫瘍 / マウス |
Research Abstract |
生体発光画像法(BLI)と磁気共鳴画像法(MRI)の位置合わせ用の固定台を作成し、ルシフェラーゼ安定発現血液腫瘍モデル細胞を静注して作成した腫瘍モデルマウスにおける疾患進行をBLIとMRIで追跡した。BLIで経時的信号増強が観察され、MRIでは肝脾腫や肝結節の出現と増悪を同一個体内で観察することができた。両画像法で撮影してから速やかに臓器を摘出して臓器毎のBLI信号を測定したところ、MRIで測定された肝、脾の体積は湿重量と高い相関を示し、BLIによる肝、脾信号量ともよく相関した。全身信号量との相関もみられ、MRIによる肝、脾体積が疾患重症度の指標となることが示された。画像融合により、生きたまま収集されたBLI画像について、肝信号、脾信号、骨髄信号の弁別が改善され、一部のマウスでは卵巣信号を同定することができた。MRI、BLIそれぞれの画像歪みを評価したところ、躯幹部の評価には大きな問題にならないが、四肢の検討では位置ずれの原因になり得ることが示唆された。画像融合の精度の詳細な評価のために、蛍光色素を用いた細網内皮系画像化を検討し、BLIと同じ装置を用いて肝、脾、骨髄、リンパ節を画像化でき、BLI信号の由来臓器同定にも有用なことを明らかにした。、ルシフェラーゼ安定発現血液腫瘍モデル細胞の異なるクローンを静注してから画像的に追跡したところ、臓器間分布には大きな違いはみられなかったが、進行速度は明らかに異なり、腫瘍遺伝子発現レベルとの関連が示唆された。インビトロではイマチニブ感受性であったが、インビボではイマチニブ感受性はみられず、治療モデルについてはさらに検討が必要と考えられた。
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Research Products
(4 results)