2006 Fiscal Year Annual Research Report
DNA-PK、ATMを制御する転写因子Sp1を分子標的とする放射線増感法の開発
Project/Area Number |
18390330
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細井 義夫 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (50238747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 義久 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (20302672)
榎本 敦 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (20323602)
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Keywords | 放射線 / ATM / DNA-PK / Sp1 |
Research Abstract |
Sp1を介したDNA2重鎖切断修復酵素の転写制御を利用して、癌組織や正常細胞の放射線感受性を制御することを目的とする。Sp1の蛋白質量/活性をあげることができれば、ATMやDNA-PKの蛋白質量/活性は高められ、DNA2重鎖切断修復能が向上し正常組織を放射線防護することができる。Sp1の蛋白質量/活性を低下させることができれば、ATMやDNA-PKの蛋白質量/活性は低下し、DNA2重鎖切断修復能が低下して癌組織を放射線増感することができる。ATMとDNA-PKだけでなく、MDC1、XRCC1など多くのDNA2重鎖切断修復酵素のプロモーター領域にSp1 binding siteが存在し、Sp1を制御することによりそれらの蛋白質量/活性を一括して制御することができ、より効率よく放射線増感することが可能と期待される。さらに、Sp1、ATM、DNA-PKの発現が正常細胞より癌細胞で高いことから、Sp1を介して癌細胞を選択的に増感できる可能性が高い。以上のことから、癌細胞の選択的放射線増感の分子標的としてSp1は極めて重要と考えられる。今年度はSp1に対するsiRNAを用いてSp1の発現を低下させ、その影響を検討した。siRNAとしては、目的とした遺伝子の安定的な抑制を目的として、ベクター型のB-Bridge International社製のTrans Silent^<TM> shRNA Vector Mixを利用した。Sp1に対するsiRNAによりSp1の発現は低下し、ATM、DNA-PKの発現も低下した。このことから、ATMとDNA-PKの発現はSp1に制御されていること、並びに、Sp1を介して感受性制御ができる可能性を明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Preservation of ovarian function by ovarian shielding when undergoing total body irradiation for hematopoietic stem cell transplantation : a report of two successful cases.2006
Author(s)
Nakagawa K, Kanda Y, Yamashita H, Hosoi Y, Oshima K, Ohtomo I, Ban N, Yamakawa, S, Nakagawa S, Chiba S
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Journal Title
Bone Marrow Transplantation 37
Pages: 583-587
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[Journal Article] Heterogeneous expression of DNA-dependent protein kinase in esophageal cancer and normal epithelium.2006
Author(s)
Tonotsuka N, Hosoi Y, Miyazaki S, Miyata G, Sugawara K, Mori T, Ouchi N, Satomi S, Matsumoto Y, Nakagawa K, Miyagawa K, Ono T
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Journal Title
International Journal of Molecular Medicine 18
Pages: 441-447
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