2006 Fiscal Year Annual Research Report
Cancer stem cell 恒常性維持機構制御による次世代癌治療法の実用化
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18390350
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
中村 雅史 九州大学, 大学院医学研究院, 助教授 (30372741)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤司 浩一 九州大学, 大学病院, 教授 (80380385)
片野 光男 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (10145203)
野村 政壽 九州大学, 大学病院, 助手 (30315080)
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| Keywords | cancer stem cell / 形態形成シグナル / paclitaxel / 乳癌 / 薬剤耐性 |
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| Research Abstract |
(研究の目的)薬剤排出機構が強力に活性化しているcancer stem cellは、癌細胞のheterogeneityを作り出す発生源として想定されている。このcancer stem cell機構を解明し制御法を確立する事が本研究課題の目的である。(材料と方法)2種の乳癌細胞株(MCF-7、MDA-MB231)を用いて、各種抗癌剤、形態形成シグナルの異なる活性化状態下でのcancer stem cell存在率の変化を調べた。CSCの同定は、色素排泄法(乳癌細胞株をHoechst33342にて核染色し非染色性分画をCSC分画とした)に準じ、蛍光顕微鏡下もしくはflow cytometryにより細胞数計測を行った。また、同分画をmanipulatorもしくはcell sorterで分離し、real time PCR, Immunoblotting、免疫染色法を用いて形態形成シグナルの解析を行った。(結果)乳癌細胞株中のCSC分画に相当するHoechst33342非染色細胞を同定・分離することができた。CSCは乳癌細胞の0.1-2%を占めた。同分画はpaclitaxel等の抗癌剤存在下では全培養細胞中の細胞数比率が上昇し、CSCが抗癌剤耐性であることが示唆された。また、分離後に通常の培養を続けるとstem cellの割合は低下していくが、stem cell maintenance用培養液中ではその割合を維持することが可能であった。形態形成シグナルの活性化状態に依存してCSC比率は変化した。また、分離されたCSCでは形態形成シグナルの活性化状態がnon-CSC分画と異なることが確認された。(結語)乳癌細胞中には抗癌剤抵抗性のCSC様細胞が存在すること、およびCSCの生存には形態形成シグナルのバランスが関与していることが示唆された。
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