2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390364
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
角 昭一郎 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (80252906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 直哉 岡山大学, 医学部歯学部付属病院, 助手 (10325102)
日裏 彰人 京都大学, 再生医科学研究所, 講師 (20378904)
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Keywords | 糖尿病 / 移植・再生医療 / バイオ人工膵 / カプセル化膵島 / β細胞 / 分化誘導 |
Research Abstract |
バイオ人工膵作成では、ポリビニルアルコール(PVA)マクロカプセル化膵島の作成方法に若干の改良を加えた。3%PVAを溶解した膵島保存液にラット膵島を浮遊させ、これをシート状に成形して、膵島凍結保存用のプログラムフリーザを用いて凍結させ、一夜一80℃で保存した後再解凍、さらに4℃のUniversity of Wisconsin液中で1日保存して実験に供した。本年度は糖尿病ラットに対する移植実験を行うため、従来作成していたマウス用から若干の大型化をはかり、凍結方法にも改良を加えた。 バイオ人工膵のin vivo移植実験では、従来の糖尿病マウスに代えて糖尿病ラットに対する同種移植実験を行った。レシピエントをストレプトゾトシンで糖尿病としたLewisラットを用い、腎皮膜下に分離膵島をそのまま移植した場合、同種異系のWistar系ラット膵島(3匹分、約1,500個)では移植後早期に拒絶されて血糖値が上昇したが、同種同系のLewis系ラットをドナーとした場合には数か月にわたって正常血糖を維持した。同数のWistar系ラット膵島をPVAマクロカプセル化して腹腔内へ移植したところ、数週間にわたって高血糖の是正効果が確認されたが、長期わたる効果は得られなかった。その後、当該バイオ人工膵の移植効果が部分的で長時間維持できない原因として、同種移植免疫隔離効果の不足・移植膵島数の不足・マクロカプセル化操作による避け難い膵島障害などを念頭において、その機序を究明する実験を継続している。 膵管上皮分化誘導実験では、膵島分離後に得られる主に膵外分泌組織からなる細胞塊を無血清培地で培養して、幹細胞と考えられる上皮様細胞の初代培養系を作成する実験を続けているが、なお、安定した結果を得るに至っていない。ヒト由来膵島細胞は、特許の権利関係等の調整が必要で、詳細な検討は次年度に持ち越した。
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[Journal Article] Improvement of focal ischemia-induced rat dopaminergic dysfunction by striatal transplantation of mouse embryonic stem cells.2006
Author(s)
Yanagisawa D, Qi M, Kim D, Kitamura Y, Inden M, Tsuchiya D, Takata K, Taniguchi T, Yoshimoto K, Shimohama S, Akaike A, Sumi S, Inoue K.
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Journal Title
Neuroscience Letter 407・1
Pages: 74-79
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