2007 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマイクロビーズアレイを用いた脊髄軸索再生因子に関する網羅的遺伝子発現解析
Project/Area Number |
18390411
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
馬場 久敏 University of Fukui, 医学部, 教授 (00165060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 茂 福井大学, 医学部附属病院, 准教授 (80234821)
内田 研造 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (60273009)
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
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Keywords | 脊髄 / 軸索再生因子 / DNAマイクロビーズアレイ / 遺伝子解析 / ラット |
Research Abstract |
脊髄圧迫モデルの損傷別に抽出したサンプルから、totalRNAを調節後精製したpoly(A)RNAをAgilent2100Bioanalyzerを用いて純度を確認後、Gene Chip解析をAffymetrix社(GeneChip RatGenome230 2.0Array)をもちいて、各サンプル間の比較を行なった。フィルタリング解析後、各遺伝子における発現率、発現差を指標として変動遺伝子の抽出を行なった。クラスタリング解析は、GeneOntology解析、Pathway解析(KEGG pathway解析)を順次行なった。統計学的に軽度の損傷モデルにて有意な上昇を呈したのは、TGF-beta signaling pathway, ECM-receptor interaction, JNK and p38MAP kinase pathway, Classical MAP kinase pathwayであった。このMAP kinase pathwayの中で脊髄生存維持、修復に関与している内因性発現遺伝子群として、NGF, BDNF, GDNF, NT-3, p75がRT-PCRでmRNAの有意な発現上昇を確認した。そこでNT-3遺伝子、mouse BDNF遺伝子、β-galactosidase遺伝子(LacZ virus)を組み込んだ非増殖型アデノウイルスベクター(AxCAhGDNF, AxBDNF, AxCALacZ)をCOS-TPC法で作製し、twyマウス(慢性脊髄圧迫モデル)の胸骨乳突筋より注入し、逆行性遺伝子導入を行なった。圧迫部位に位置する脊髄前角細胞群にBDNF, NT-3遺伝子導入が確認され、いずれのベクターも、Nissl染色、ChAT免疫染色、AchE染色いずれにおいても細胞保護効果が認められた。またTunnel染色でアポトーシス抑制をも確認し得た。
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