2006 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨細胞シグナリングとマトリックス転写制御による軟骨形成・分化の解明
Project/Area Number |
18390415
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
妻木 範行 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50303938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
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Keywords | コラーゲン / 骨形成因子 / 動物モデル / 関節 |
Research Abstract |
TGF-β/BMPファミリーメンバーは軟骨形成に重要であり,そのシグナルは抑制型SmadであるSmad6/7によって抑制される.軟骨発生の各段階におけるSmad7の役割を調べるために,未分化間葉系細胞あるいは増殖軟骨細胞の各ステージからSmad7を過剰発現するコンディショナルトランスジェニックマウスを作製した.軟骨特異的発現をもたらすXI型コラーゲンα2鎖遺伝子(Col11a2)プロモーターに,floxed LacZ DNAを介在させてSmad7 cDNA(lox-Smad7)を結合した.このfloxed LacZ-Smad7コンストラクトを導入したトランスジェニックマウス(Tg)と、種々のCre Tgを作製/用意した。Prx1 promoter-Cre Tgを交配して得たdouble Tgでは,四肢軟骨が著しく低形成であった.このマウスでは四肢の間葉系細胞でCreを発現し,Col11a2プロモーター活性に従って間葉系細胞凝集のステージからSmad7が発現する.Col11a2 promoter/enhancer-Creを交配して得たdouble Tgでは,増殖軟骨細胞層は形成されたが,その後の軟骨細胞肥大化の遅延と骨化の遅延が認められた。LacZの発現パターンより、このマウスでは早期の増殖軟骨細胞のステージでSmad7を過剰発現していると考えた.一方Col11a2 promoter-Cre Tgと交配して得たdouble Tgでは軟骨細胞肥大化、骨化の遅延を認めたが、Col11a2-Cre-Intとのdouble Tgと比べてその程度は軽度であった。晩期増殖軟骨細胞でのCreによる組み換えとSmad7の過剰発現が示唆された。Smad7は間葉系細胞から軟骨細胞への分化,増殖軟骨細胞から肥大軟骨細胞への分化の両方のステージにおいて抑制的に働くと考えられた。
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[Journal Article] Oxygen tension regulates chondrocyte differentiation and function during endochondral ossification.2006
Author(s)
Hirao M., Tamai, N., Tsumaki N., Yoshikawa, H., Myoui, A
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Journal Title
J Biol Chem, 281(41) : 31079-92, 2006. 281, 41
Pages: 31079-31092
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[Journal Article] Hyaline cartilage formation and enchondral ossification modeled with KUM5 and OP9 chondroblasts.
Author(s)
Sugiki, T., Uyama, T., Toyoda, M., Morioka, H., Kume, S., Miyado, K., Matsumoto, K., Saito, H., Tsumaki, N., Takahashi, Y., Toyama, Y., Umezawa, A
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Journal Title
J Cell Biochem (in press)