2006 Fiscal Year Annual Research Report
ニューロトロフィン受容体p75のシグナル制御による脊髄損傷修復
Project/Area Number |
18390420
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福光 秀文 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (00308280)
野元 裕 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (80164747)
古川 美子 松山大学, 薬学部, 教授 (20219108)
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Keywords | p75^<NTR> / 脊髄損傷 / 軸索再生 / ニューロトロフィン受容体 / プロNGF / アポトーシス / ソーチリン / DNAアレイ解析 |
Research Abstract |
1)p75^<NTR>による負のシグナルを抑制するペプチドの活性評価 (1)RhoGDIとp75の結合を阻害して突起伸長を促進するペプチドとして委託合成したCFFRGGFFNHNPRYC(Pep5)ペプチドを、胸部脊髄を半切断したラット脊髄患部に直接投与し運動機能に及ぼす影響をBBBスケールで解析中である。 (2)ソーチリンとプロBDNFの結合阻害によるp75^<NTR>依存性アポトーシスの抑制を試みている。委託合成したCFEHVIEELLDEDQKVRPNC(ラットBDNF61-80)を候補ペプチドとして培養系で評価中である。一方、この評価のためのアポトーシスを誘導する安定なプロNGFを大量に調製するため、プロセシングサイトをアミノ酸置換した組換え型プロNGF遺伝子をバキュロウイルスに組込み、カイコによる大量生産を委託で実施中である。 2)脊髄損傷モデル動物の作成と、損傷後の遺伝子発現変化の解析 ラットの第9胸椎で脊髄を鋭利に全切断し、その12時間後に切断部の吻側、尾側各0.5mmの組織からmRNAを調製した。別に非損傷組織からmRNAを調製し両者間でDNAアレイ解析を行った。3頭分の結果を総合すると、3倍以上に発現が上昇した遺伝子は46個、半分以下に低下した遺伝子は18個であった。上昇した遺伝子には炎症性サイトカインやリンホカインの遺伝子が多数含まれ、低下した遺伝子にはイオントランスポーターやアミノ酸トランスポーターなどが目立った。p75^<NTR>シグナルとの関連でいくつかの遺伝子に注目し、その発現変化や分布の解析を開始している。
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