2006 Fiscal Year Annual Research Report
RNA干渉を用いた好中球ミエロペルオキシダーゼ活性阻害による虚血再潅流傷害の防止
Project/Area Number |
18390428
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒井 俊之 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80175950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 浩平 京都大学, 医学研究科, 助手 (80402858)
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Keywords | ヒト好中球 / ミエロペルオキシダーゼ / RNA干渉 / siRNA / リアルタイムPCR / 一重項酸素 / スーパーオキシド / 化学発光 |
Research Abstract |
RNA干渉を用いた好中球ミエロペルオキシダーゼ活性阻害による虚血再流漑傷害の防止を検討するため、本年は以下の研究を行った。 1.ヒト好中球の分離収集と活性酸素の検出 健常人血液から分離収集した好中球をハンクス緩衝液に浮遊させ、これをオプソナイズデザイモザン(OZ)で刺激した時に生成する活性酸素を検出した。活性酸素は、スーパーオキシド(O_2^-)は発光試薬CLAを用いて、一重項酸素(^1O_2)は発光試薬MVPを用いて、ともに化学発光法にて検出した。 2.siRNAの配列設計と合成 ヒト好中球MPO活性をノックダウンするためのsiRNA(ポジティブsiRNA)の配列を決め、合成を行った。同時にRNAi効果を持たないネガティブコントロール用のsiRNA(ネガティブsiRNA)も合成した。 3.siRNAの好中球への導入 はじめin vitro用遺伝子導入用試薬を使ったsiRNAの好中球への導入を試みたが、ことごとく失敗した。そこで遺伝子導入システムを購入使用し、電気刺激による導入を行い成功した。 4.リアルタイムPCRによる遺伝子レベルでのRNAi効果の確認 好中球に導入したsiRNAがRNAi効果を発揮したか否かを遺伝子レベルで確認するため、MPOのmRNAの発現量の低下をリアルタイムPCRを用いて測定した。結果ポジティブsiRNAを導入した好中球では、ネガティブsiRNAを導入した好中球に比し、mRNAの発現量が低下していた。 5.活性酸素測定による表現形レベルでのRNAi効果の確認 好中球に導入したsiRNAがRNAi効果を発揮したか否かを表現形レベルで確認するため、ポジまたはネガのsiRNAを導入した好中球の活性酸素産生能を評価した。OZで刺激した時に、ポジまたはネガのsiRNAを導入した好中球でO_2^-と^1O_2の生成に差が無かった。
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Research Products
(4 results)