2006 Fiscal Year Annual Research Report
水チャネル<アクアポリン>を標的とした新しい脳浮腫治療法の開発
Project/Area Number |
18390432
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 医学研究科, 講師 (90264738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 清文 名古屋市立大学, 医学研究科, 教授 (70212462)
杉浦 健之 名古屋市立大学, 医学研究科, 講師 (20295611)
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Keywords | 中枢神経 / 脳浮腫 / アストロサイト / 水チャネル |
Research Abstract |
近年の報告や申請者の研究により、水チャネルであるアクアポリン(AQP)は、脳浮腫に深く関与している可能性が示唆されている。浮腫発生初期には、AQPの機能異常は脳浮腫の発生や進行に関与していると考えられるが、AQPの機能異常を引き起こす機序は不明であった。申請者は蛋白質-蛋白質結合を行う分子RIL (reversion-induced LIM)がAQP4と結合し、AQP4の細胞内分布や機能を調節している可能性を発見した本研究では、AQP4とRILとの結合を詳細に検討し、AQP4の機能調節にRILが果たす役割を明らかにする。また、脳にのみ発現するRILを調節することにより、間接的にAQP4の発現分布を正常化することによる脳浮腫治療法を開発する。18年度の成果を以下に示す。 1.アストロサイトにおけるRILの発現分布 これまで報告はなかったが、RlLがアストロサイトにおける発現していることを新たに確認した。免疫組織化学染色により脳に非常に特異的に存在し、アストロサイトに豊富に発現していることが明らかとなった。 2.AQP4とRILとの結合(in vitro)と結合部位の検索 現在、pull down assayにより、AQP4とRILが結合する可能性を得ているが、更なる検討が必要である。 3.アストロサイトにおけるAQP4とRILとの結合(in vivo) 脳において、抗APQ4抗体および抗RIL抗体を用いて免疫化学的に二重染色を行い、AQP4とRILが共存することが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)