2006 Fiscal Year Annual Research Report
eNOSトランスジェニックマウスを用いた男性不妊に対する新たな治療法の開発
Project/Area Number |
18390436
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤澤 正人 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (30243314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 一志 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20335433)
石川 智基 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (00432576)
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Keywords | NO / 精細胞 / eNOS |
Research Abstract |
精子形成におけるNOの役割と男性不妊患者に対する新しい治療法開発のために、本年度は精細胞の分離とIn vitroでホルモン、cAMP、Growth factorおよびサイトカインなどの精細胞への影響について検討した。8週齢のラットあるいはマウス精巣よりElutriatorによる分画法を用い、Pachytene spermatocyte(精母細胞の初期段階)とRound spermatid(円形精子細胞)を分離し、無血清培養液で培養し、各実験を行った。はじめに各種ホルモン(FSH, hCG)、cAMP inducer(Forskolin)、Growth Factor(TNFαなど)やサイトカイン(IL-1α,IL-1β,IL-6など)により刺激し、精細胞から産生されるNO量をGriess法にて測定した。さらに、NOおよびNOS阻害剤の精細胞への影響の検討するためNO generatorとしてSodium nitroprusside、あるいはNOの産生を誘導したGrowth Factorおよびサイトカインを添加し、精細胞における各NO Synthase(iNOS, eNOS, nNOS)の蛋白レベル、mRNAレベルでの発現、Viability、アポトーシスならびにアポトーシス関連遺伝子の発現について検討した。また、NOS阻害剤(L-NMMA)を添加した場合の影響についても同様に検討を加えた。さらに、In vivoでNOの精細胞への影響を検討するためeNOSトランスジェニックマウスを作成した。C57BL/6雄マウスにendothelium-specific preproendothelin-1プロモーターを用いて、内皮細胞にbovine eNOSの発現を亢進させる(Ohashi et al, J Clin Invest, 1998)。そのマウスを交配させ、4週齢の時点で尾からDNAを抽出し、PCR法により、transgeneを調べheterozygousトランスジェニックマウスとwild typeマウスをそれぞれeNOS-Tg群、WT群とした。さらに、eNOS-Tg群では、数匹のマウスの精巣を摘出し、Western blotting法にて精巣内でのeNOSの発現の亢進を確認した。
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