2007 Fiscal Year Annual Research Report
子宮筋腫発育の性ステロイド制御機構解析に基づく新しい治療法開発に向けた戦略的研究
Project/Area Number |
18390449
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丸尾 猛 Kobe University, 大学院・医学系研究科, 教授 (60135811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 範之 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (70214210)
中林 幸士 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80362789)
吉田 茂樹 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70294212)
松尾 博哉 神戸大学, 医学部, 教授 (60229432)
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Keywords | SPRM / CDB-2914 / J867 / 筋腫細胞 / 増殖 / アポトーシス / Progesterone receptor / 細胞外基質蛋白 |
Research Abstract |
1)選択的プロゲステロン受容体モデュレーターasoprisnilの添加で培養筋腫細胞のp-PERK、p-eIF2α、ATF4、GRP78、GRP94、GADD153、およびubiquitin蛋白発現が有意に増加した。GADD153のRNA interferenceにより、asoprisnil添加後のPARP、Bax、Bak、GADD34およびTRB3発現が減少したが、Bc1-2発現が増加した。以上より、asoprisnilは培養筋腫細胞に小胞体ストレスを惹起してアポトーシスを誘導することを明らかにした。 2)子宮筋腫細胞では正常子宮平滑筋細胞と比べてEMMPRIN、MMP蛋白発現が低く、collagen蛋白発現が亢進しているが、プロゲステロン受容体モデュレーターasoprisnilの添加により培養筋腫細胞でのEMMPRINとMMP発現が有意に増加し、一方TIMP-1、TIMP-2、I型およびIII型collagen発現が有意に減少した。以上より、asoprisnilは細胞外基質蛋白発現を修飾することで子宮筋腫発育に制御している可能性が推測された。 3)プロゲステロン受容体モデュレーターCDB-2914の添加により培養筋腫細胞でのEMMPRINとMMP発現が有意に増加したが、一方TIMP-1、TIMP-2、I型およびIII型collagen発現が有意に減少した。培養筋腫細胞にEMMPRINに特異的なsmall interferingRNAを導入すると、培養液中のMMP発現が抑制されたが、TIMPとcollagen発現が増加した。以上より、CDB-2914は細胞外基質蛋白発現とその放出に影響を与えることによって子宮筋腫発育を抑制している可能性が推測された。
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Research Products
(5 results)