2007 Fiscal Year Annual Research Report
鋭敏な聴覚の源であるモーター蛋白質プレスチンの精製とそれを用いた構造と機能の解明
Project/Area Number |
18390455
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 仁 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (30111264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊光 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80133958)
熊谷 泉 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10161689)
池田 勝久 順天堂大学, 医学部, 教授 (70159614)
津本 浩平 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (90271866)
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Keywords | 蛋白質 / 分子モータ / 生物物理 / Prestin / 精製 / 走査プローブ顕微鏡 / パッチクランプ法 / 等温滴定型カロリメトリー |
Research Abstract |
Prestinは哺乳類内耳外有毛細胞の細胞膜に高密度に発現している膜タンパク質である.細胞膜電位が変化すると,prestinは細胞内の陰イオンを輸送し,それに伴い構造変化すると考えられている.そして,その構造変化は外有毛細胞の伸縮運動を引き起こすと推察されている.Prestinについてその同定以来様々な研究が行われてきたが,prestinの形状や構造変化メカニズムは解明されていない.本研究では,まず,これまでに構築したFLAGタグ融合型prestinを安定発現する細胞からprestinを界面活性剤で可溶化し,抗FLAG抗体アフィニティークロマトグラフィーで精製した.精製したサンプルをSDS-PAGEで評価し,以降の実験に十分な純度まで精製できていることを確認した.次に精製prestinの活性を等温滴定型カロリメータを用いて評価した.その結果,精製prestinは細胞中のprestinと同様に,塩化物イオンと相互作用すること,すなわち活性を有していることが示された.さらに,prestinの拮抗剤であると考えられているサリチル酸ナトリウムの存在下で同様の計測を行い,サリチル酸ナトリウムが濃度依存的にprestinと塩化物イオンとの相互作用を抑制することを明らかにした.また,バキュロウィルス/昆虫細胞系を用いたprestinの発現系の構築を試みた.その結果,活性のある状態でprestinを発現する系の構築にも成功した.
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Research Products
(11 results)