2007 Fiscal Year Annual Research Report
角膜上皮細胞の特異分化に関わる遺伝子発現制御、特に特異的転写因子の解明
Project/Area Number |
18390472
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
木下 茂 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 教授 (30116024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 諭 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (60347458)
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Keywords | ケラチン12 / メチル化 / CpGアイランド / 転写抑制 / エピジェネティックス |
Research Abstract |
ケラチン12遺伝子は角膜上皮細胞に特異的に発現している。本研究ではケラチン12遺伝子の特異的発現がゲノムメチル化によって制御されているかどうかを検討した。まずRT-PCRにて様々なケラチノサイト系上皮細胞におけるケラチン12遺伝子の発現を検討したところ、in vivo角膜上皮細胞では発現がみられたが、経代した培養角膜上皮細胞および不死化角膜上皮細胞では発現がみられなかった。そこで不死化角膜上皮細胞をTSAおよび5-aza-deoxycytidineにて処理したところわずかではあるがケラチン12遺伝子の発現が認められた。次にBisufite sequencing法にてケラチン12遺伝子のメチル化を調べたところ、in vivo角膜上皮細胞ではプロモーター領域を含めた広い範囲でケラチン12遺伝子のメチル化程度は低かったが、in vivo結膜上皮、皮膚表皮、口腔粘膜上皮、2種類の不死化角膜上皮細胞、P6,P7,P8培養角膜上皮細胞ではほぼ全領域で高度にメチル化されていた。次に角膜上皮細胞を初代培養から経代していくと経代数が増えるにつれメチル化率が徐々に高まっていくことがわかった。また角膜上皮細胞の幹細胞は角膜輪部基底層に存在し、ケラチン12遺伝子を発現していない。そこで角膜輪部および角膜中央の基底層から表層にかけての細胞をレーザーマイクロキャプチャーにて選択的に採取し、それぞれのメチル化状態を調べた。その結果ケラチン12遺伝子を発現しない角膜上皮幹細胞ではメチル化率が高く、ケラチン12遺伝子を発現するその他の領域の細胞ではメチル化率が低いことが明らかとなり、角膜上皮細胞は幹細胞の状態ではその他のケラチノサイト系上皮細胞と同様にメチル化率が高いがprogenitor細胞へと分化する段階で脱メチル化が生じケラチン12遺伝子を発現するものと推測された。
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Research Products
(4 results)