2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390474
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古村 眞 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 助教 (10422289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩中 督 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90193755)
金森 豊 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20221187)
杉山 正彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00270877)
中原 さおり 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90348508)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30344451)
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Keywords | 再生医療 / 先天性気管狭窄症 |
Research Abstract |
ニュージーランド白色家兎の耳介軟骨から軟骨細胞を0.3%コラゲナーゼタイプ2で3時間処理にて分離し,この軟骨細胞をPoly Glycolic Acid(PGA)meshに播種させ,無胸腺マウスの皮下に移植した。この移植片の弾性を経時的に検討した。移植後6週間以降に,白色家兎の気管軟骨とほぼ同等のヤング率が得られることを確認した。また,組織学的にも matureな軟骨再生が移植後6週間で確認された。 生体内で得られるに経時的な弾性を考慮し,多層性の足場素材を設計した。耳介軟骨を採取し,この軟骨より軟骨細胞を分離培養し,この足場素材に白色家兎の増殖させた耳介軟骨を播種させ移植片を形成した。1/3周の気管前壁を切除し,この欠損口に移植片を移植した。この移植片によって,最長で3ヶ月間家兎の生存が確認された。この多層性の足場は,軟骨細胞から軟骨碁質が産生されない時期においても,再生軟骨に代わって,弾性な状態を担うことが可能であったことを示している。また,移植後3ヶ月で手術されていない部位の気管と移植片の部位の気管の前後径に有意な差がないことが確認された。移植部の狭窄が認められなかったことは,開発された足場による術式が臨床応用に近いより現実的なものであることを示している。また,移植後3ヶ月でFGFの徐放製剤を移植片に用いて,効率的に軟骨が再生されることが,FGF除法製剤を用いない群と比較し組織学的に確認された。これは,FGFの徐放製剤が,気管の軟骨再生においても有用であることを示している。
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Research Products
(2 results)