2006 Fiscal Year Annual Research Report
口腔組織の毛細リンパ管における機能分子発現機構の解明
Project/Area Number |
18390483
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 重光 北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (80174928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 明 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助教授 (20356439)
足利 雄一 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (70372258)
土門 卓文 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助教授 (50217618)
井上 喜一朗 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (30168439)
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Keywords | 毛細リンパ管 / リンパ管内皮細胞 / ケモカイン / Toll様受容体 / 転写因子 / 白血球接着因子 / 口腔健常組織 / 口腔炎症組織 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、口腔組織の毛細リンパ管における機能分子発現機構が、口腔組織以外の組織における毛細リンパ管と如何なる点で異なっているのかを明らかにすることにある。 <In vivoの検索> ・種々のヒト口腔組織(舌、歯肉、頬粘膜、歯髄、口蓋扁桃)毛細リンパ管に対して免疫組織学的検索を行い、以下の事柄を明らかにした。 1.上記全ての健常組織毛細リンパ管において、cys-cys chemokine 21(CCL21)の発現が認められたが、炎症組織では認められなかった。 2.健常および炎症舌組織における毛細リンパ管においてToll-like receptor 2(TLR2)およびTLR4の発現が認められた。その他の組織にではTLR2およびTLR4の発現が認められなかったことから、詳細を明らかにするため、現在免疫電顕を用いた超微細構造学的検索を行っている。 <In vitroの検索> ・Angio bio社およびCambrex Bio Science社から購入した3種類のヒトリンパ管内皮細胞(lymphatic endothelial cell : LEC)から細胞株を樹立し、これらがLEC特異抗原(podoplanin、prox-1、Lyve-1)に対する特異抗体に反応性で、血管内皮細胞に対しては非反応性であることを確認した。これらLECをヒト歯根膜線維芽細胞およびヒト真皮血管内皮細胞と混合培養し、Dynal社の免疫磁気ビーズによる細胞分離システムによりLECのみを分離することに成功した。 ・LECは培養系ではよりアポトーシスを起こしやすいことから、LECを不死化する必要がある(不死化による細胞の性質に変化は認められないことは既に証明されている)。そこで申請者らは、ヒトTERT遺伝子発現プラスミドをLECに導入する検索を行っているが、導入効率が悪く細胞株樹立には至っていないため、現在も検索中である。
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Research Products
(1 results)