2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390506
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
赤峰 昭文 Kyushu University, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 英史 九州大学, 大学病院, 講師 (10284514)
藤井 慎介 九州大学, 大学病院, 助教 (60452786)
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Keywords | ヒト歯根膜細胞 / 1-17細胞株 / 神経細胞 / PC12細胞 |
Research Abstract |
不死化したヒト歯根膜細胞をクローニングして、得られた1-11細胞株ならびにこの細胞株よりもさらに分化の程度が低い1-17細胞株を用いて、その発現する分子の違いについて、マイクロアレイ法にて検討した。その結果、1-17細胞株は、神経細胞に関連した分子を多く発現することがわかった。歯根膜組織には咬合力を瞬時に調節するセンサーとしての神経が分布しており、歯根膜の再生には、この神経の再生を考慮する必要性が高いと考えられることから、この1-17細胞株が神経細胞の分化に及ぼす影響について検討するために、神経細胞への分化能を持つラット褐色細胞腫由来のPC12細胞を用いて実験を行った。1-17細胞との共培養iにより、PC12細胞の分化が促進した。さらにPC12細胞を、固定し失活させた1-17細胞株と共培養した場合、分化は促進するもの生活している細胞との共培養ほどではなかった。しかしながら、1-17細胞株の培養上清を添加した場合、PC12細胞の分化は強く誘導された。また分離共培養を行った場合、PC12細胞の遊走能を促進することが明らかとなった。以上のことから、1-17細胞株は神経細胞分化誘導する液性の因子を分泌していることが示唆された。 なお本研究は歯学研究院の倫理委員会にて承認が得られた上で遂行されたものである。
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Research Products
(2 results)