2007 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルヒューマンモデルを用いた鼻咽腔運動解析法の開発と口蓋裂言語臨床への応用
Project/Area Number |
18390540
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三島 克章 Okayama University, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60304317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 利夫 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10116048)
山田 朋弘 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60335619)
松村 達志 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70432648)
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Keywords | 主成分分析 / 鼻咽腔運動 / 立体内視鏡 / Tsaiアルゴリズム / LoGフィルタリング / ナゾランス値 / 鼻咽腔形状 |
Research Abstract |
1.運動解析法の開発 平成18年度に開発した口唇運動解析法をもとに、赤外線パターン照射下に、3台の赤外線カメラと1台の可視光カラーカメラから作成される動画距離画像に対し、相同モデル、FFD法、そして主成分分析を応用し、健常成人の口唇運動の解析法を開発した。今回、主成分分析法を運動解析に応用することを試みた。まず、各母音発話時の口唇運動の特徴を表す主成分値を抽出し、口唇の動きを的確に表す主成分値を探した。その主成分値を二次元空間上でプロットし、さらに判別分析を行った。その結果、「う」と「い」の差などが判別可能なことが明らかとなり、運動解析において主成分分析が有用な方法であることが示唆された。 2.立体内視鏡を用いた距離画像の作成 昨年度に続き、外周φ5.4mmの左右2本の硬性鏡を組み込んだ立体内視鏡を用いて開発を進めた。基礎実験より、立体内視鏡の特性として、(1)画像中心のズレ、(2)中心から遠くなるに従って画像の歪みが強くなる、(3)左右画像の輝度の差が存在することが明らかとなった。(1)と(2)はTsaiアルゴリズム、(3)はLoGフィルタリング処理を応用することにより解決し、立体内視鏡の画像から距離画像を作成することに成功した。 3.鼻咽腔セファロ写真を用いた鼻咽腔形状とナゾランス値との関連性 安静時、ブローイング時、そして「あ」発音時に撮影した側面頭部エックス線規格写真を用いて鼻咽腔形状を計測した結果と、ナゾメータ検査の結果算出されるナゾランス値(開鼻声度)と間の関連性を多変量解析した。その結果、軟口蓋の長さと咽頭深さの比率、そして軟口蓋挙上度がナゾランス値に強く関連していることが明らかとなった。
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Research Products
(12 results)