2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390546
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
桐田 忠昭 Nara Medical University, 医学部, 教授 (70201465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 昭久 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (60275336)
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Keywords | p53 / アポトーシス / 重粒子線 / X線 / Caspase / LET |
Research Abstract |
昨年度までに、変異型p53遺伝子を有するヒト歯肉扁平上皮癌細胞における高LET重粒子線(200KeV/μm・鉄線、13〜100KeV/μm・炭素線)とX線の殺細胞効果及びアポトーシス誘導を調査し、重粒子線はたとえ変異型p53遺伝子を有するがん細胞においてもX線と比較して少ない線量で効率的にアポトーシスを誘導し感受性が高くなることを明らかにした。さらに、重粒子線によるアポトーシスはCaspase依存の経路を通っており、Caspase阻害剤を用いCaspase8経路ではなくCaspase9経路を選択的に通りCaspase3を活性化しアポトーシスを誘導する可能性があることを示した。 本年度は、これまでの実験に加え生細胞におけるCaspase3の活性をCaspase阻害剤を用い、フローサイトメトリー法にて検討した。Caspase8阻害剤を用いた細胞ではCaspase3の活性は変化せず、Caspase9阻害剤を用いたものではCaspase3の活性が低下した。これらよりこれまで行ってきた実験を再確認し重粒子線によるアポトーシスはCaspase9を経由しアポトーシスを誘導することが明らかとなった。 さらに、DNAマイクロアレイを用いX線と比較し炭素線で発現を認める遺伝子の検索を行った。それによりミトコンドリア経路に関する遺伝子の発現を認め、Caspase9の上流のミトコンドリアの活性化もされる可能性が明らかとなった。
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Research Products
(1 results)