2007 Fiscal Year Annual Research Report
Cre-LoxPシステムを用いた矯正力受容機構と歯槽骨リモデリング機構の解明
Project/Area Number |
18390557
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
小林 泰浩 Matsumoto Dental University, 大学院・歯学独立研究科, 准教授 (20264252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
山下 照仁 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90302893)
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (20350829)
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90329475)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (00360222)
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Keywords | RANK / Creリコンビナーゼ / 破骨細胞前駆細胞 / 歯周組織 / ノックインマウス |
Research Abstract |
歯周組織に矯正力を与えると,プロスタグランジン合成酵素(Cox2)が誘導され,プロスタグランジンE_2(PGE_2)が産生される.培養細胞を用いた実験から,PGE_2は強力な骨吸収誘導作用と骨形成誘導作用を持っていることが明らかになっている.つまり歯の移動において,PGE_2-PKAシグナルは破骨細胞の分化と骨芽細胞の分化の両面で重要な役割を担っていると考えられる.しかし,PGE_2-PKAシグナルが圧迫側の骨吸収と牽引側の骨形成の様な空間特異的現象をどのように区別して制御しているか,詳細は明らかではない.本申請課題は,歯の移動におけるPGE_2-PKAシグナル伝達系が破骨細胞と骨芽細胞の分化を制御する分子機構をCre-LoxPシステムを用いて解明する.破骨細胞前駆細胞に発現するRANKの発現に伴いCreリコンビナーゼを発現するマウスを作製した。RANK遺伝子の停止コドンとポリA配列の間Cre-EGFP融合タンパクcDNAをノックインしたマウスを作製した。作出したマウスとレポーターマウスを交配し、Creリコンビナーゼの機能とRANK発現細胞の局在を観察した。Creリコンビナーゼが発現した細胞は、LacZ染色陽性となった。LacZ染色陽性細胞は、骨髄と脾臓に多く認められた。破骨細胞は、RANKを高発現する細胞として知られる。破骨細胞もLacZ染色陽性であった。このシステムを使用することで、生体における特に歯周組織における破骨細胞前駆細胞の局在が同定可能であることが示唆された。
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Research Products
(9 results)