2007 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪組織由来未分化間葉系幹細胞を用いた次世代型歯周組織再生療法開発
Project/Area Number |
18390559
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 正博 Osaka University, 歯学部附属病院, 講師 (10243247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
佐保 輝之 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (10263295)
橋川 智子 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00362682)
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Keywords | 歯周組織再生 / 未分化間葉系幹細胞 / 脂肪組織 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に単離に成功した脂肪組織由来間葉系幹細胞(ADSC)をビーグル犬歯周病モデルに移植し、ADSCの歯周組織再生効果を検討した。すなわち、ビーグル犬の大網から脂肪組織を採取し、1時間コラゲナーゼ処理後、ficollを用いた比重遠心により赤血球を除去して得られた細胞をプレートに播種し、プレート付着細胞を三代継代培養してADSCを単離した。そして、ビーグル犬の下顎左右第3および第4小臼歯と第1大臼歯の頬側分岐部に2級根分岐部病変を人工的に作製し、左側(試験側)の根分岐部骨欠損部にはADSCとフィブリンゲルを、右側(対照側)根分岐部骨欠損部にはフィブリンゲルのみを投与した。6週間後にビーグル犬をと殺し下顎骨を採取して4%パラフォルムアルデヒドにて固定後、試験側と対照側の骨欠損部における骨再生をマイクロCTを用いてエックス線的に観察すると共に、脱灰後凍結切片を作製し両部位を組織学的に比較した。その結果、ADSCを投与した試験側において著明な骨形成が認められたことから、動物実験モデルにおいてもADSCが効果的に歯周組織再生を誘導する可能性が示唆された。また、骨補填材であるβ-TCPブロックとADSCを共培養した結果、ADSCがブロック内部に定着して生存することが明らかになった。 次年度は、免疫不全動物にβ-TCP等の骨補填材と共にADSCを移植しADSCの硬組織形成能をin vivoで解析するとともに、ビーグル犬を用いてさらに高度の骨欠損を有する重度歯周病モデルを作成し、ADSCと骨補填材を併用した歯周組織再生療法を可能性を探索する予定である。
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Research Products
(3 results)