2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病細菌に起因した心血管系疾患の個体差と細胞感受性に関する分子生物学的解析
Project/Area Number |
18390562
|
Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
西原 達次 Kyushu Dental College, 歯学部, 教授 (80192251)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋房 住郎 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (40295861)
|
Keywords | 歯周病 / 歯周病細菌 / 生活習慣病 / アテローム斑 / 血管内皮細胞 / マクロファージ / 動脈硬化 / 高脂血症 |
Research Abstract |
今年度の研究では、マクロファージをAggregatibacter actinomycetemcomitansおよびporphyromonas gingivalisといった歯周病細菌由来のリポ多糖で刺激し、in vitroの培養系で血栓形成能について検証した. まず、マクロファージをLDLあるいは酸化LDL存在下で培養し、泡沫化が引き起こされるか否かを検討した、さらに、歯周病細菌が感染したマクロファージやリポ多糖刺激マクロファージで泡沫化現象が更新するか否かを調べた.未刺激のマクロファージでは、全く泡沫化は認められなかったのに対し、リポ多糖刺激させたマクロファージあるいは歯周病細菌感染マクロファージにおいて泡沫化像が認められた.さらに、培養液中に、LDLあるいは酸化LDLを添加することにより、多数の泡沫化マクロファーシが出現した. 次に、我々は顕微鏡下で、微小流路中における血栓形成を観察する実験系を開発し、さまざまな条件化で培養したマクロファージの微小流路内での流通状況を調べた.微小流路はこれまでにない素材でデザインする必要があったので、まず、流路のデザインをCADを用いて行い、シリコンを素材として作成した.一定の流速で、マクロファージが停滞することなく竜注する流路の作成に成功した.これを用いて、24時間、一定の流速で、マクロファージをマイクロチップに刻み込んだ微小流路中を流し、顕微鏡で観察した.これまでの研究で、リポ多糖で刺激したマクロファージで血栓形成の更新が認められた.さらに、LDLの濃度依存的に血栓形成が促進されることが明らかとなった. 以上の結果から、今回の研究事業で開発したin vitro培養系は、血栓形成を顕微鏡観察下で定量的に観察することが強く示唆された
|
Research Products
(4 results)