2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織再生療法後における最適なブラッシング条件の確立
Project/Area Number |
18390564
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 学 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 教授 (40157904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼平 孝 北海道大学, 大学病院, 講師 (90194935)
高橋 大郎 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80312370)
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Keywords | 歯周組織再生療法 / ブラッシング / 実験的歯周炎 / 再生歯槽骨 |
Research Abstract |
平成19年度の実験計画に従い、ビーグル犬の口腔内に実験的歯周炎を作製した後、歯周組織再生療法を実施し、術後の適切なブラッシングの開始時期について検討した。 ビーグル犬(6頭)の上顎第2前臼歯と下顎第3前臼歯を抜去し、抜歯窩の治癒を確認した後(約2ヶ月後)に、口腔内8カ所(上顎第1前臼歯遠心根、上顎第3前臼歯近心根、下顎第2前臼歯遠心根、下顎第4前臼歯近心根)に歯科用エンジンを用いて、2壁性歯槽骨欠損(4×4×4mm)を作製し、骨欠損底部に相当する根面にノッチを付与した。過去の報告を参考にして歯周炎を惹起させる目的で、骨欠損部にメタルマトリックスを挿入後に歯肉弁を復位・縫合し、その後8週間ビーグル犬にソフトフッドを与えた。8週間後にメタルマトリックスを除去し、根面をルートプレーニングした後に、エムドゲイン(R)を用いた歯周組織再生療法を行った。実験部位を4カ所に区分し、ブラッシング開始時期を再生療法1日後、3日後、1週後(抜糸後)とした3実験群とプラークのみを除去する対照群とした。ブラッシング方法についてはブラシ圧を200g、ブラッシング時間を20秒とし、ブラシ圧の変動が生じないようにひずみ測定器でモニターしながらブラッシングを毎日行った。抜糸前からブラッシングを始めた群ではブラッシングにより縫合糸がとれることはなかった。実験期間終了後にビーグル犬を安楽死させ、組織標本を作製した。 その結果,病理組織学的観察では対照群を含めた各群とも同じような傾向を示した。歯肉の炎症を示す所見は少なく、上皮の根尖側移動はほとんど認められなかった。再生歯槽骨は欠損部高さの1/3程度まで見られ、再生セメント質はノッチ部分にわずかに観察された。
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