2006 Fiscal Year Annual Research Report
「災害弱者」への包括的災害時支援システムと看護職者の役割と機能に関する研究
Project/Area Number |
18390576
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
勝野 とわ子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (60322351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 加代子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30249172)
志自岐 康子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (60259140)
中林 一樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (80094275)
秋山 哲男 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (10094252)
菅又 昌実 首都大学東京, オープンユニバーシティ, 教授 (00091041)
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Keywords | 災害看護 / 災害弱者 / 安全 / 被災予防 / 支援システム |
Research Abstract |
「災害弱者」への包括的災害時支援システムと看護職者の役割と機能を明らかにするために以下の3つの研究班を組織した。 1.「被災への予防」対策に関する検討班 2.「災害発生時における避難」支援システムに関する検討班 3.「災害発生後の医療・看護と生活」支援システムに関する検討班 各検討班では以下の研究を今年度実施した。データについては分析中でありH19に発表予定である。 1.先駆的地域防災医療システムにヒアリング調査および防災訓練参加観察 静岡県立病院における地域住民および行政と共働した地域防災医療システムに関するヒアリングを実施した。地域住民参加型防災システムづくりの先駆者である安田清副病院長にヒアリングを行い、システム作りのポイント、期待される成果および課題について調査した。災害発生後、公的な支援が届く前の時間帯に一人でも多くの人命を助ける方策としての一般市民を対象としたトリアージ訓練の重要性と可能性が示唆された。また、地域防災訓練の実際について参加観察し実施方法を調査した。 2.災害拠点病院における実態調査 全国の災害拠点病院(545施設:回収率43%)を対象として、災害への「備え」に関して施設、震災マニュアル、災害教育、訓練、課題等の実態について調査した。 3.大震災経験地域におけるヒアリング調査 医療機関に勤務する阪神・淡路大震災等を経験した看護師に対して被災時の行動、現在の災害への意識、備え等について面接調査を実施した。 4.災害発生時医療支援者への面接調査 大震災発生時医療専門職者として支援した看護職(保健師等)を対象として、専門職者支援についての課題を明らかにするために面接調査を行った。 5.災害危険地域における災害弱者および介護家族への面接調査 東京都の災害危険地域のひとつA区において障害者、認知症介護家族を対象とした面接調査をおこなった。災害発生時、被災後のニードを分析中である。H19にはH18の成果を基にA区で社会実験を行なう予定である。
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