2006 Fiscal Year Annual Research Report
入浴・サウナ浴を用いた心疾患患者における治療的患者ケアプログラムの開発
Project/Area Number |
18390586
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
樗木 晶子 九州大学, 医学部, 教授 (60216497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長弘 千恵 九州大学, 医学部, 教授 (00289498)
中尾 久子 九州大学, 医学部, 助教授 (80164127)
砂川 賢二 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (50163043)
井手 友美 九州大学, 大学病院, 助手 (90380625)
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Keywords | 温熱 / 血行動熊 / 血管反応性 / 深部体温 |
Research Abstract |
健常者における入浴・サウナ浴の予備実験 心疾患患者において本研究を施行する前に循環動態や心機能にどのような影響があるかを健常若年者において検討した。これまでの我々の入浴実験において若年者と高齢者ではその温熱に対する反応性が異なる結果を得ているので乾式温熱の影響をまずは健常若年者(25〜45歳、男性)で以下のようなプロトコールにより検討した。 室温20度で擁骨動脈における非観血的連続血圧、胸部誘導心電図、インピーダンス測定による心拍出量、皮膚温、簡易型深部温、末梢血流、酸素摂取量の測定を安静時20分測定し、首下加温型サウナ60度で30分間加熱し、その後1時間、保温状態ですべての指標をモニターした。加熱前後で精密体重計測(20g単位)により脱水量を推測した。 皮膚温は加熱前34℃から30分間加熱後40℃、前額で計測した簡易型深部体温は36.4℃から38.4℃に有意に上昇、血圧は110/76mmHgから104/70mmHgに低下傾向、脈拍は74/minから78/minに増加、心拍出量もわずかに増加傾向がみられた。加熱停止後30分まで血圧は徐々に低下し、脈拍と心拍出量はわずかに増大し、加温停止1時間後には安静時レベルに維持されていた。加熱中と保温中、末梢血流は増加し、酸素摂取量も増大していた。 このように健常若年者では60℃の首下乾式加熱において、末梢血管拡張が加熱中と保温中に見られ、それに伴う血圧低下、脈拍増大、心拍出量の増大が見られた。加熱中も保温中も過剰な血圧の低下はみられず、安全に施行できた。 次年度は高齢者における同様の温熱実験を行う予定である。
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Research Products
(10 results)