2008 Fiscal Year Annual Research Report
外来通院がん患者の主体性を育成・支援する看護実践能力および外来看護実践方法の開発
Project/Area Number |
18390592
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
佐藤 禮子 Hyogo University of Health Sciences, 看護学部, 教授 (90132240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 まゆみ 千葉大学, 看護学部, 准教授 (10251191)
増島 麻里子 千葉大学, 看護学部, 助教 (40323414)
神間 洋子 千葉大学, 看護学部, 助教 (00375619)
岡本 明美 千葉大学, 看護学部, 助教 (20456007)
眞嶋 朋子 千葉大学, 看護学部, 教授 (50241112)
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Keywords | 外来 / 外来通院 / がん / がん患者 / 外来看護 / 主体性 / 看護実践能力 |
Research Abstract |
新たに6名の外来看護師に、外来通院するがん患者の主体性を育成・支援する看護実践能力および外来看護実践方法に関する聞き取り調査を実施した。 平成18〜19年度に実施した聞き取り調査の全結果を分析し、以下の結果を得た。 1) 対象者の概要:研究協力に同意が得られた対象外来看護師は10名であった。平均臨床看護経験年数は15.00±8.83年、平均がん看護経験年数は6.35±3.94年、平均外来看護経験年数は4.6±3.28年であった 2) 外来通院がん患者の主体性を活かして行う外来看護実践は、内容の類似性に基づく分析により、46にまとめられ、さらに以下の3つに大別された。(1)患者が自分自身の意思やありたい姿を育むことを支える看護実践;患者が自身の存在価値を見いだせるように語りを促す、患者が意思を明確にできるような情報を提供する等、(2)患者の意思ややり方を大切にして支援する看護実践;患者自身が行う取り組みとその理由を尋ねる、様々な考え方があってよいことを伝える、患者や家族が生活の中で実行できる方法を提示し共に考える等、(3)患者が主体性を育み発揮できるための基盤をつくる看護実践;看護師が患者を支援する役割を担うことを示す、患者が医療者や同病者から情報を得たり気持ちを共有したりできる環境を提供する等。 3)対象外来看護師が、患者の主体性を活かした外来看護を行う際に必要であると考える外来看護実践能力は、内容の類似性から24にまとめられ、それらは、患者自身が問題解決の主体であると信じる姿勢、人それぞれの違いを認める姿勢、患者ができていることを認める姿勢、がん・がん治療やがん患者の体験に関する知識、患者のおかれている状況が変化する時を逃さないようにする姿勢と技、などであった。 以上の結果を、先に開発した「がん患者の主体的療養を支援する外来看護モデル」に統合する予定である。
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