2008 Fiscal Year Annual Research Report
子供の健康づくりにおける多文化共生社会の構築に向けたアクションリサーチ
Project/Area Number |
18390597
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
佐藤 由美 Gunma University, 医学部, 教授 (80235415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
結城 恵 群馬大学, 教育学部, 准教授 (50282405)
齋藤 智子 群馬大学, 医学部, 講師 (00300096)
中山 かおり 群馬大学, 医学部, 助教 (90369372)
山田 淳子 群馬大学, 医学部, 助教 (60431714)
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Keywords | 在日外国人 / 多文化共生 / 小児保健 / 学校保健 / 健康づくり |
Research Abstract |
本研究は、群馬県内の南米系外国人集住地域において、外国籍住民と日本人住民、関係者が研究者と協働で『子供の健康づくり』の観点で地域の問題を共有し、有効な活動方法を見出していく参加型アクションリサーチである。3年目は、群馬大学が実施している在日外国人学校健康診断を中心に、今後の発展に向けた方策を下記の取り組みを通じて検討した。 1)在日外国人学校関係者との話し合い:健康診断を利用している全5校の学校管理者等に対して、子どもの健康課題と学校における健康管理実態を聴取し、子供の健康支援に向けた自治体や大学との協働について協議した。その結果、健康管理責任者を配置しているのは1校など健康管理体制には学校差がみられた。また、健康診断に対する期待は大きく、今後も学校として協力する意向は強いものの、主体的に健康管理体制を拡充することには難色を示した。学校同士の情報交換の必要性は感じており、大学や行政の支援を求めていた。 2)健康診断で要医療となった保護者ヘアンケート調査:平成19年度の健康診断で要医療者132人の保護者に医療機関受診に関する認識を自記式質問紙により調査した。その結果、健診結果の認識によって受診行動が異なること、医療機関への紹介状が有効活用されていないこと等が明らかになり、平成20年度の実施方法に反映させた。 3)健康診断に関わる地域支援者(専門職)との話し合い:健康診断に継続して関わっている地域支援者8名(医師、栄養士、歯科衛生士、研究者)により、子どもの健康状態と今後の健康支援の可能性について協議した。その結果、健康診断の効果が確認されたとともに、健康診断で得た情報を活用した健康教育の実施等、健康支援の機会を拡大する必要性が検討された。 上記により見出された結果を群馬県・関係自治体との協議の場で提言し、今後の健康づくり方策を検討していく予定である。
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Research Products
(1 results)