Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 浩二 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30111793)
森 明子 国立民族学博物館, 教授 (00202359)
横井 雅子 国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (00383688)
中川 聡史 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (10314460)
川田 力 岡山大学, 教育学部, 准教授 (30263643)
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Research Abstract |
本研究プロジェクトは, 中央ヨーロッパの都市で実施されている景観整備などの再生事業により, エスニック集団が居住する地域で生じる変化を明らかにし, 都市の変容の動向を解明することを課題とした。そのために具体的には, (1) 中央ヨーロッパの都市における景観整備や再開発などの都市再生事業実施状況の把握と景観の変化の解明, (2) ロマとトルコ系住民などのエスニック集団の居住形態と居住地域の景観の特性の解明, (3) 都市再生事業によるエスニック集団が居住地域の変化の解明, の3点を研究目的に設定した。 平成20年度は, 本研究プロジェクトの最終年度として中央ヨーロッパの大都市における1990年代以降の都市再生事業の実態と, そこに居住するエスニック集団の居住形態やエスニック景観を具体的に調査し, 両者の関連についての考察を深めることに集中した。調査地域は, 前年度に続いてベルリン, ブラティスラヴァ, ブダペスト, ブカレストおよびウィーンとし, エスニック集団 (ロマ, トルコ人) の特定地区への集住の経緯と居住地区の特性を明らかにした。とりわけロマおよびトルコ系住民を対象にした聞き取り調査を実施し, 中央ヨーロッパの都市における都市再生事業が住民の暮らしとどのような関係にあるかを考察した。また, EUの統合・拡大と都市の変容を踏まえたエスニック集団の胴体についての見解をまとめることに努めた。 なお, 現地調査は原則として各研究者が計画・実施した。調査終了後, 収集した資料の整理, 観察結果をまとめる作業を各自で行い, その成果はすでに地理学会等で発表されており, 論文等や著書による公表も逐次進めている。
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