2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18401005
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鈴木 茂 Tokyo University of Foreign Studies, 外国語学部, 教授 (10162950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中條 献 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (50227336)
石橋 純 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (70323318)
新木 秀和 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (80276039)
後藤 雄介 早稲田大学, 教育・総合科学研究院, 准教授 (60296374)
青木 利夫 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (40304365)
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Keywords | グローバル化 / 多文化主義 / 社会運動 / 南北アメリカ / エスニシティ / 市民権 / 人種差別 / 多様性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、南北アメリカにおける多文化主義と社会運動のあり方を、グローバルか時代におけるアイデンティティ再構築の観点から検討し、その歴史的意義と問題点、課題を明らかにしようとするものであった。その際、ラテンアメリカ各国とアメリカ合衆国における多文化主義をめぐる議論の現状を把握し、新しい社会運動、とりわけ人種的・民族的マイノリティの権利獲得運動の果たした役割に焦点を当てようとした。 本研究の最終年度にあたる2008(平成20)年度は、主な活動として、昨年度に引き続いて国際コロキアム「多様性、多文化主義、社会運動-南北アメリカに於けるアファーマティヴ・アクションの今」(2008年9月17、18日、ブラジリア)を開催して研究活動の総括をめざした。今年度の国際コロキアムでは、とくに昨年度ベネズエラ国立アンデス大学で開催した国際コロキアムで比較研究の必要性が議論された、人種的・民族的マイノリティを対象とする「アファーマティヴ・アクション(積極的差別是正措置)」に重点を置くものとなった。コロキアムは、パネル「ブラジルにおけるアファーマティヴ・アクションの経験」、第1部会「国民統合と多様性」、第2部会「公定多文化主義と社会運動」、第3部会「多様性の政策-アメリカ合衆国の例の再検討」、第4部会「80年代以降のラテンアメリカ各国政府の多文化主義」、第5部会「民族的・人種的マイノリティと国際連携」から構成され、ブラジルの現状を中心に、南北アメリカ諸国の社会運動の連携の現状と可能性が議論された。なお、このコロキアムには、ブラジル大統領府人権特別局の協力を得、ブラジルから19名、コロンビアから1名、本科研費研究グループから3名(鈴木、中條、石橋)が参加・報告し、日本における研究の紹介とともに、研究レベルでの国際連携を図ることができた。 ほかに、この国際コロキアムの準備会(2008年7月28日、東京外国語大学海外事情研究所)、総括研究会および特別講演会(2009年3月11日、東京大学駒場キャンパス18号館メディアラボ2、講演者:ウンベルト・ルセーナ氏)を開催した。
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Research Products
(13 results)