2009 Fiscal Year Annual Research Report
チベットの文化復興とアイデンティティの形成に関する文化人類学的研究
Project/Area Number |
18401036
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
煎本 孝 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 教授 (50124227)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 孝子 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20293839)
|
Keywords | 文化人類学 / 民族学 / 文化復興 / チベット / アイデンティティ |
Research Abstract |
本研究計画は、ウ・ツァン地方、カム地方、アムド地方における文化復興の実態を広域的実地調査により明らかにすると同時に、集中的実地調査をもとに、僧院・祭りの復興、観光化、チベット人-漢人-回族という多民族間関係の分析に基づき、チベット人における文化復興とアイデンティティ形成のメカニズムを文化人類学的視点から解明することにある。 本年度は本研究課題の目的にそって、研究代表者は平成21年7月から8月にかけて中国青海省、チベット自治区における集中的フィールド調査を実施した。北海道大学大学院(専門研究員)の研究協力者は、青海省黄南蔵族自治区尖札県および海東地区化隆回族自治県におけるフィールド調査データに基づき、多民族間関係についての分析を行った。研究分担者は平成21年7月から8月にかけて、中国青海省、チベット自治区において、各僧院の復興、観光化の影響などに関するフィールド調査を実施した。京都大学大学院生の研究協力者は、四川省阿〓蔵族羌族自治州松藩県において、平成21年8月から9月にかけて僧院復興と観光化に関するフィールド調査を継続した。研究代表者はチベット研究資料の収集、整理を行うとともに、研究成果の取りまとめと最終年度の研究総括を行った。 これらのフィールド調査においては、参与観察、聞き取り、デジタルカメラ、MDレコーダー等の機器による文化人類学的フィールドデータの収集と記録、文献情報資料の収集を行った。 なお、チベット人を対象とするインタビュー調査は、相手の同意と協力のもとに実施し、プライバシーおよび利益の保護に十分配慮した。
|
Research Products
(7 results)