2006 Fiscal Year Annual Research Report
西アフリカの歴史的文明の形成と展開過程に関する歴史人類学的研究
Project/Area Number |
18401041
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
坂井 信三 南山大学, 人文学部, 教授 (00140012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹沢 尚一郎 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (10183063)
仲谷 英夫 鹿児島大学, 理学部, 教授 (20180424)
大稔 哲也 東京大学, 人文社会系研究科, 助教授 (10261687)
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Keywords | 西アフリカ / 文明 / 都市 / 交易 / イスラーム |
Research Abstract |
・研究打合せおよび研究会:平成18年7月22日、南山大学、参加者:坂井、竹沢、仲谷、大稔 ・現地調査:全体期間平成18年10月22日〜平成19年1月6日 この期間のうち、10月28日から1月4日まで現地に滞在し調査にあたった。 ・参加者別の調査期間(現地滞在期間) 竹沢:平成10月28日から11月12日および12月13日から12月30日 仲谷:12月13日から12月30日 坂井:平成18年12月13日から平成19年1月4日 大稔:平成18年12月13日から平成19年1月4日 マリ人研究協力者Dambele氏およびCisse氏:平成10月28日から12月30日のほぼ全期間にわたって、交替で調査に参加した。 ・調査内容 竹沢と仲谷はガオ旧市街に位置する石造建築物遺構の発掘にあたり、今回はその東側部分の広がりを確定した。その結果、同遺構がこれまでマリ国内で例を見ない規模の石造建築物であることを確認した。また出土遺物には、西暦10世紀前後の北アフリカ・ファーティマ朝時代のガラス製品、陶磁器などが含まれることが判明した。 坂井と大稔は、ガオ近郊の都市遺跡ガオーサネにあるムスリム墓地を中心に調査し、アラビア語墓碑銘を持つ17個の墓石について、GPSによる位置測定、写真撮影、アラビア語の転写・解読など、詳細な記録を作成した。その結果、墓石は西暦11世紀から12世紀のものであることが明らかになった。また、それ以外にティレムシ渓谷とベンチャ周辺の古い時代のムスリム墓地を訪れ、予備的調査を行った。 なおこれらの調査結果の概要は、フランス語でマリの文化保存局に提出した。
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