2007 Fiscal Year Annual Research Report
欧米の人類学映画・写真に見えるアイヌ文化のイメージについての研究
Project/Area Number |
18401044
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
内田 順子 National Museum of Japanese History, 研究部, 准教授 (60321543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 公佳 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助教 (50342605)
出利葉 浩司 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40142088)
手塚 薫 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40222145)
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Keywords | アイヌ / 映画 / 写真 / 映像人類学 |
Research Abstract |
本研究は、欧米の人類学映画や写真をデジタル化して収集し、アイヌ民族・アイヌ文化のイメージがどのようにつくられてきたのかについて考察することを目的とする。収集の主な対象は、映画や写真たけでなく、それらについての豊かなバックデータを有するニール・ゴードン・マンローのコレクションである。マンローはスコットランド出身の医師で、明治の中頃に来日し、考古学とアイヌ文化の研究に取り組んだ人物である。 研究第2年目の本年は、「研究実施計画」に従って、北海道開拓記念館所蔵のマンロー関係のランタンスライドと、国立スコットランド博物館が所蔵するマンローの文書・写真のデジタル化による収集を行った。後者については、昨年度の調査で著しい劣化が確認されたため、本年度7月に国立スコットランド博物館の研究協力者とデジタル化の方法について検討し、同博物館の資料修復の作業を待って、1月にデジタル化が可能となった。 本年度の作業で、イギリスに送られたマンローの考古研究・アイヌ研究に関わる文書と写真の大半を収集することができた。また、北海道大学から、マンローのアイヌ研究に関する映画フィルムが新たに発見され、当初の予定にはなかったが、その重要性から、HDテレシネによる収集をおこなった。本年度の調査およびデジタル化の作業によって、欧米の人類学がアイヌをどのように眼差してきたのかについて考察する上で重要な資料を得ることができた。
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