2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミャンマーの天然資源に関する少数民族の伝統的知識の科学解明
Project/Area Number |
18402008
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
佐竹 元吉 お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 客員教授 (10170713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨永 典子 お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 教授 (30164031)
駒城 素子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (10077480)
森光 康次郎 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (00244533)
香西 みどり お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (10262354)
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Keywords | ミャンマー / 伝統的知識 / 少数民族 / 調理 / 野菜 / 伝統薬 / 水環境 / インドジー湖 |
Research Abstract |
ミャンマー連邦政府は過去10年間、欧米に対して経済的・文化的に鎖国状態にあるが、昨年までの科学研究費による生活環境予備調査の結果、日本(お茶の水女子大学)に対して広く門戸を開放し、調査に惜しみない協力をしてくれた。そして、独自の文化と生活習慣を持っている少数民族の生活改善には食生活の向上、衣類素材の開発、水衛生環境の改善、医薬資源植物の利用が必要であることが今回さらに明らかとなった。 (1)食材の違いを市街地と山間部のマーケットで調査することでミャンマー固有の野菜種があるか調査し、これらの中で特異な形をしたタマネギの機能性成分を解明した。(森光) (2)繊維素材の開発利用については、生糸公社が持っているメイミョウの製糸工場の機械が60年前の日本からの寄付であるため、糸の品質が悪い。このため新しい日本の機械を持ち込んで技術指導を行った。設置状況から繭湯で機械も古いので日本からの機械の導入によって高品質の生糸が出来ると考えられる。最適な染色素材を検討するため、ラック等の素材を導入したいと考えている。(駒城) (3)カチン州インドジー湖の水質とミッチナーで合流する二つの川の水質調査を行った。水環境の改善については今後湖水の水質継続調査を行い、その水質の汚染の進み具合を考慮して、汚染源を解明する予定。飲み水の微生物汚染には従来の溜め水飲料の習慣を替え、下水道の普及の可能性を示唆したい。(冨永) (4)少数民族固有の伝統薬の有用性の科学的解明については少数民族固有のものと各民族共通の植物を明らかにし、ミャンマー国内での植物の分布調査と栽培化を検討する。伝統的薬用植物の利用に関する継承のためにマンダレー国立伝統医療大学と共同研究する必要がある。(佐竹) 今回から石斛の薬用としての有用性解明研究を開始した。石斛として利用できる種類の調査を行っている。また化学成分の解明準備が整った。(佐竹)
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Research Products
(6 results)