2006 Fiscal Year Annual Research Report
途上国都市部労働市場の動学的実証分析:ケニヤ・スラム地域パネル追跡調査
Project/Area Number |
18402019
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
山内 太 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (90303916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 三鈴 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (20401713)
木村 雄一 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助手 (80419275)
松本 朋哉 政策研究大学院大学, 政策研究科, 研究助手 (80420305)
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Keywords | 都市の貧困 / 家計調査分析 / 教育 / 健康 / 労働移動 / パネル分析 |
Research Abstract |
2006年9月から12月にかけてAPHRCが立ち上げたナイロビ・スラムでのパネル調査に加わるかたちでベースライン調査を行った。対象となる2つのスラムは長年Demographic Surveillance Sites(DSS)として全数調査が行われている地点で、本プロジェクトのサンプルはそのうち2000家計をランダム抽出したものである。補足的に1月から3月ラウンドの1月時点でのサンプルも加えてある。 APHRCとの合同チームは、追跡調査の調査票を完成させ、追跡に関するコンセント(同意)書を準備した。ケニヤ政府の倫理委員会に調査の概要を説明し、倫理規定に沿うものとして了解も得た。調査票ではメイン移動者と追随者とを区分し、移動後の家計構造も調査する。これは実際の移動が複雑と予想されるためである。移動は家計全体、部分、単身で行われる可能性があり、移動後は移動者が独立して生計を立てる場合もあれば、他の家計に加わることをある。予算の関係でナイロビ地域外の移動者は調査から外した。よって出生・死亡が伴う農村地域への移動は、移動地域は分かるものの、詳細な研究対象からは外した。我々は主に成年男女の収入・経済活動の変化、子供の就学行動を調査している。よって、農村から移動した対象者のうち他のナイロビ地域(他のスラムを含む)へ移動した者のダイナミックスを分析する。また調査地域ではHIV感染率が高いので、過去4ヶ月の健康状態の変化(病気)も調査している。 追跡調査は数回の連続的なラウンドを計画しているが、今回3月時点では、我々が予測していた約200人の移動が確認され、データを現在処理している段階である。
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