2008 Fiscal Year Annual Research Report
若者のキャリア形成過程におけるジェンダー格差の国際比較-労働、教育、家族政策より
Project/Area Number |
18402035
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Research Institution | University of the Sacred Heart |
Principal Investigator |
岩上 真珠 University of the Sacred Heart, 文学部, 教授 (70213270)
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Keywords | 社会学 / 若者 / キャリア / ジェンダー / ライフコース |
Research Abstract |
本研究は、学業を終えた若者が職業を獲得し、社会に適応していく際に、具体的にどのような職業探索行動を展開し、どのようにキャリア形成を行っているのか、成人移行期のライフコースに即して考察することを目的としている。またその際に、ジェンダー格差がどのように現れるかについて国際比較を行うものである。具体的な分析目標は以下のとおりである。 1.初発的キャリア形成期をライフコース上の「成人への移行期」ととらえ、キャリア形成過程におけるジェンダー格差を分析し、その要因を探る。 2.ジェンダー格差解消のために、各国でどのような施策が行われているか検証する。そのうえで、先進諸国共通の課題とわが国独自の課題について、インプリケーションを得る。 平成20年度は、平成19年度に国内で実施した(首都圏100地点、層化無作為抽出による、対象は25-30歳男女5000サンプル、郵送法、回収数980、回収率19.6%)構造化質問紙調査(「若者のキャリア形成に関する国際比較調査」)の分析を行った。またこれと並行して、平成19年度にイタリア、韓国でそれぞれのカウンターパートと協議しつつ行った、同じ項目の質問紙調査結果分析も行った。さらに、日本、イタリア、韓国において、機関担当者へのヒアリングを実施した。イタリア版では、ミラノ・カトリック大学の就職担当者にヒアリングを実施する一方、3度にわたってイタリア側カウンターパートであるトレント大学の研究者が来日し、データ整理および報告書の作成に関して細かい協議を行った。その結果をふまえて、日本版、イタリア版、韓国版についてそれぞれ、日本語・英語訳、イタリア語・英語訳・日本語訳、韓国語・日本語訳・英語訳の各レポートを作成し、ヒアリング結果と合わせて報告書を刊行した。その分析の一部はWEB上に掲載してある。
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