2008 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化のもとでの人間形成の総合的研究~中央アジアとコーカサスの現状と課題
Project/Area Number |
18402043
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
関 啓子 Hitotsubashi University, 大学院・社会学研究科, 教授 (20107155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 正典 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (10155640)
中田 康彦 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 准教授 (80304195)
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Keywords | 人間形成 / 中央アジア / コーカサス / グローバル化 / 教育政策 / 教育をめぐる国際協力 / バナキュラーな価値 / トルコ |
Research Abstract |
コーカサスと中央アジアの教育改革にとって影響力の大きなトルコと米国の教育支援団体を調査した。 2008年8月に内藤がトルコにおいてイスラーム主義のトルコ内での動向を調査し、中央アジアの教育改革へのトルコの影響を分析する上での重要な知見を得ることができた。2009年3月にはアメリカバーモント州にある国際NPO「PH International」(旧Project Harmony)本部を中田が訪問し、Executive Directorにインタビューを行い、PH Internationalの取り組みと支援の方針を聞くことができた。PH Internationalは現在、コーカサス地方を中心に6各国で開発援助事業を行っているが、その方針は西洋文化の移入といった批判を考慮し、特定の知識・価値観を注入するのではなく、コミュニティ意識を高めることに重点をおいているという支援方針を聞き出すことができた。とくに、ローカルな拠点にコーディネーターを探し出し、リーダーシップの育成に重点を置いていることが明らかになったことは、収穫であった。 繰り越しの許可を得て、2009年8月に関がグルジア調査を行った。コーカサスと中央アジアの教育や人間形成の研究にとって、ロシアとの関係は極めて重要である。ロシアとの武力衝突後1年を経過したグルジアのトビリシと爆撃を受けたゴリを訪れ、複雑な市民意識を聞き取るとともに、NGOや学校の調査によって、ロシア人とグルジア人の共生の努力を読み取ることができた。紛争時と紛争後の教師たちの生徒たちへの思いや教育的配慮を聞き出すことができたことも重要な成果である。
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Research Products
(25 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
関啓子・太田美幸(共編著)
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Journal Title
ヨーロッパ近代教育の葛藤 地球社会の求める教育システムへ(東信堂)
Pages: 121-140
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[Journal Article]2008
Author(s)
内藤正典(編著)
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Journal Title
激動のトルコ、9・11以降のイスラームとヨーロッパ(明石書店)
Pages: 7-19, 22-39, 269-284
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[Journal Article]2008
Author(s)
中田康彦
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Journal Title
教師の専門性とアイデンティティ 教育改革時代の国際比較調査と国際シンポジウムから(久冨善之編著)(勁草書房)
Pages: 51-77
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