2006 Fiscal Year Annual Research Report
炭素14年代キャリブレーション年代域の拡大に向けた中国東北部火口年縞堆積物の採集
Project/Area Number |
18403002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北川 浩之 名古屋大学, 大学院環境学研究科, 助教授 (00234245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 恵二 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00201608)
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Keywords | 炭素14年代 / 年縞堆積物 / 炭素14年代キャリブレーション / 火口湖 / 中国 / 不かく乱堆積物採集 |
Research Abstract |
大気中の二酸化炭素の炭素14濃度は、地球規模炭素循環の変化や地球に飛来する宇宙線強度の経年変化により時間とともに変動する。炭素14年代は、この変動の影響を受け暦年代(絶対年代)と異なる。炭素14年代と暦年代の違いは、世界各地で得られた環境変動復元や人類史の解釈、さらにそれらの相互作用を検討する際に問題となる、炭素14年代から暦年代を推定するためには、過去の大気中の炭素14濃度の変動を精度よく調べる必要がある。 過去の大気中の二酸化炭素の炭素14濃度変化は複数のアプローチで研究されている。その中で有効なアプローチは、堆積過程の季節変化が乱されることなく記録されている堆積物(以後、「年縞堆積物」という。)に注目することである。本研究は,大気中の二酸化炭素の炭素14濃度の復元を目指して.中国東北部に分布する火山湖の堆積物(年縞堆積物)の採集を行う. 今年度は、中国黒龍江省五大連池市の火口湖「天地」での堆積物試料の中国地質大学と共同で採集調査を中心に進めた.具体的には,環境保護区での自然破壊を最小限に抑える試料採集のあり方について中国黒龍江省大連池市市政府,中国黒龍江省国土資源庁の関係者と議論を行った.また,本研究の成功の鍵となる「不かく乱連続堆積物の採集コアラーの開発」,中国地質工程公司との試料採集に関する契約,乱連続堆積物の採集コアラーの利用の打ち合わせ,中国黒龍江省五大連池市の火口湖「天地」周辺の地質調査を行った.また,次年度以降の試料採集のための中国東北部各地の事前調査を行い試料採集地点の確定を行った.
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