2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18403006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 学 Kyoto University, 防災研究所, 教授 (20293962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里村 幹夫 静岡大学, 理学部, 教授 (50126778)
大谷 文夫 京都大学, 防災研究所, 助教 (90027293)
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Keywords | 自然現象観測・予測 / 地震 / テクトニクス / 固体地球物理学 / 衛星測位 / スマトラーアンダマン地震 / 地殻変動 / GPS |
Research Abstract |
2006年〜2007年に引き続き,タイ4ヶ所,ミャンマー1ヶ所おいてGPS連続観測を継続するとともに,関係機関による観測データを統合解析することにより,2008年7月上旬までの東南アジアの地殻変動を検出した.これによると,2004年のスマトラ・アンダマン地震時に約27cm西南西へ変位したタイ・プーケットは,その後2008年5月までに約34cmもの余効変動を記録していることが判明した.その他,震央から1700km以上はなれたタイ内陸部の観測点でも南西向きの余効変動が観測されており,この地震の大きさを改めて認識する結果となった.さらに,観測された余効変動に対して断層モデルを当てはめ,すべり分布を推定したところ,スマトラ島北端部とニコバール諸島の間の領域で,2008年時点でも大きな余効すべりが継続していることが明らかとなった.なお,地震後3年半の余効すべりによるモーメント解放量は,Mw9の地震に匹敵することが推定された.また,変位の時系列に対して各種モデル関数を当てはめることにより,プレート境界断層面上の粘弾性クリープにより余効すべりが生じていることも推定された. なお,本研究の主題ではないが,2008年5月12日に発生した中国・四川省の地震による地震波が,我々のタイの観測点において観測された.震源から東に伝わった地震波より,南へ伝わった波動が大きいエネルギーを持っていることが推定された.
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Research Products
(12 results)