2006 Fiscal Year Annual Research Report
米国で実用されている大形テンタゲートの動的不安定に関する実地調査と安全対策の提案
Project/Area Number |
18404007
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
石井 徳章 大阪電気通信大学, 工学部・機械工学科, 教授 (40098083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿南 景子 足利工業大学, 工学部・機械工学科, 講師 (30346077)
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Keywords | 機械力学 / 流体関連振動 / 自励振動 / 連成振動 / 複合振動 / ゲート / テンタゲート / ラジアルゲート |
Research Abstract |
(1)米国の大形テンタゲートの振動実地調査 米国California地域に建造されている大形テンタゲートを対象にして振動実地調査を行った。振動実地調査では放水時の振動計測を行うだけではなく、巨大なゲートを鋼棒切断によって危険の伴わない程度で弱く加振することにより比較的大きな減衰振動を発生させた。このことにより固有振動数や振動モードなどの固有振動特性を正確に特定することができ、動的安定・不安定を正確に判定することができた。 (2)動的安定・不安定の判定と安全対策の提案 振動実地調査によって得られた上下方向固有振動数、流水方向固有振動数、減衰比、振動モードと流体関連振動の理論解析法とを用いて大形テンタゲートの動的安定・不安定を判定することができ、その結果、動的不安定状態に陥る可能性があると判断できた。 (3)自励振動が発生する初期変位の算定 実地調査対象となったテンタゲートにどの程度の初期変位が与えられれば自励振動が発生するかを算定した。これは実測された減衰比のデータと理論解析によって得られる不安定特性図から算定することが可能であり、初期変位が10mm以上与えられると自励振動が発生することを明らかにした。 (4)崩壊する振動振幅の予測 理論解析法を適用すれば、振動振幅に対してどの程度の巨大な動水圧がスキンプレートに作用するかを算定できる。それに対してテンタゲートが強度的に耐えられるか否かはFEM解析法を利用することによってシミュレーションできる。このような方法で自励振動によってテンタゲートが崩壊する振動振幅を予測することができ、その結果35mmの振動振幅で対象のテンタゲートが崩壊すると判断できた。 (5)動的安全対策の提案 理論解析法を用いて自励振動発生を防ぐためにはどの程度の減衰器を取り付ければよいかを算定し、FEM解析を併用することによってゲートのどの部分を補強すればよいかを特定した。
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Research Products
(4 results)