2007 Fiscal Year Annual Research Report
米国で実用されている大型テンタゲートの動的不安定に関する実地調査と安全対策の提案
Project/Area Number |
18404007
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
石井 徳章 Osaka Electro-Communication University, 工学部, 教授 (40098083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿南 景子 足利工業大学, 工学部, 講師 (30346077)
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Keywords | 機械力学 / 流体関連振動 / 自励振動 / 連成振動 / 複合振動 / ゲート / テンタゲート / ラジアルゲート |
Research Abstract |
(1)米国の大形テンタゲートの振動実地調査 米国Pacific Gas & Electronicsが管理するCalifornia地域のPoe Damに設置されている総質量77トンの大形テンタゲートを対象にして、California Department of Water Resources, US Army Corps of Engineers、Bucknel大学Charles Knisely教授の協力を得て、振動実地調査を実施した。振動実地調査では放水時の振動計測を行うだけではなく、巨大なゲートを鋼棒切断によって危険の伴わない程度で弱く加振することにより比較的大きな減衰振動を発生させた。これにより固有振動数や振動モードなどの固有振動特性を正確に特定することができ、動的安定・不安定を正確に判定することができた。 (2)動的励振型安定・不安定の判定 振動実地調査によって得られた上下方向固有振動数、流水方向固有振動数、減衰比、振動モードに基づいて、申請者らが提案する「流体関連振動理論解析法」によって大形テンタゲートの動的励振型安定・不安定を判定した。その結果、Poe Dam大形テンタゲートはいかなる使用条件下においても動的励振型自励振動に関しては動的に安定であると判定した。 (3)渦励振型安定・不安定の判定とその対策の提案 Poe Dam大形テンタゲートは極微開度で激しい振動を引起した。その際の振動数、振動モードなどの重要な基本特性を明らかにした。さらに、解析・検討の結果、渦励振型の動的不安定であることを明らかにし、基本的な対策法を提案した。 (4)報告 Poe Dam大形テンタゲートの実地調査結果と渦励振型動的不安定に対する安全対策の最終報告書を米国PG&E社とカリフォルニア州政府および米国陸軍工兵部隊に提出した。
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Research Products
(4 results)