2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジア型メインストリートの構成と屋台・露店の再評価
Project/Area Number |
18404015
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
出口 敦 Kyushu University, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (70222148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 博文 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (20192362)
有馬 隆文 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (00232067)
趙 世晨 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (80304848)
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Keywords | 都市計画 / アジア / 道路 / 公共空間 / 仮設 / 屋台 / 植民都市 / 占用 |
Research Abstract |
屋台・露店が集中するアジアの都市における現地調査の実施と共にロンドン、アムステルダムにおいてアジアの植民都市に関する文献調査を中心に行い、タイプの異なるアジア都市のメインストリートの実体の把握と特性を明らかにした。特に、マレーシア・マラッカ市と韓国・釜山市における現地調査を行い、それぞれの都市の代表的な屋台・露店で賑わうメインストリートの実態把握と仮設物で構成される道路空間構成の分析を行った。また、以前に現地調査を行ったタイ・バンコク市、インドネシア・ジョグジャカルタ市のメインストリートの運営に関するインタビュー調査等の補足調査を行い、メインストリートの運営方法と課題に関する整理を行なった。 マラッカは、世界文化遺産に指定されている旧市街地内のメインストリート(ジョンカー・ストリート等)が週末の18:00~0:00の間に歩行者天国化され、地元コミュニティの委員会が管理運営するマーケットに屋台・露店が並ぶが、そこでのビデオ撮影、道路空間の測量調査、利用者と出店者に対するアンケート調査等を実施し、利用実態、空間構成の時間変化、密度等の実態を明らかにし、運営主体へのインタビュー等により課題を明らかにした。 釜山の調査では、国際市場周辺の旧市街地における屋台・露店が集中する道路における現地調査を実施した。観光客のみでなく、住民が利用する商店街の内部に午後の時間帯になると屋台・露店が集中し、道路上が高密度に変化する変容過程についてビデオ撮影、実測調査により明らかにし、利用者や屋台営業者に対するインタビュー調査により、運営の実態や課題を明らかにした。 本調査では、植民都市等として近代化の過程の中で整備が進んだ道路基盤整備や伝統的建築物を活かし、屋台・露店の仮設的な要素取り入れながら空間を変容させ、柔軟な運営による課題への対処を進めながら賑わいを創出してきた特性を明らかにした。
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Research Products
(14 results)