2006 Fiscal Year Annual Research Report
中央ユーラシア乾燥域における近年の水文環境の変容と人間活動影響評価
Project/Area Number |
18405002
|
Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
窪田 順平 総合地球環境学研究所, 研究部, 助教授 (90195503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 洋 首都大学東京, 都市環境学部, 助教授 (50264586)
藤田 耕史 名古屋大学, 環境学研究所, 助教授 (80303593)
辻村 真貴 筑波大学, 生命環境科学研究科, 講師 (10273301)
吉川 賢 岡山大学, 環境学研究科, 教授 (50166922)
舟川 晋也 京都大学, 農学研究科, 助教授 (20244577)
|
Keywords | 水環境 / 環境変動 / 水資源 / 土地利用 / 国際情報交換 / 中国:カザフスタン:キルギス |
Research Abstract |
本研究では、中央ユーラシアにあって、近年の農業開発の影響の大きい、タリム盆地のオアシス都市群を含むタリム河流域、ジュンガル盆地、カザフスタンのイリ(バルハシ湖)河などを対象として、温暖化を含む気候変動と農業開発、都市開発をはじめとする人間活動が、過去20年間の間にどのように地域の水文環境を変化させたかの実態を明らかにすることを目的とする。特に同地域の人間活動の最も大きな制限因子であり、かつ自然環境を規定している水(水文環境)を主題とする。本研究が将来的に目指すところは、同地域における水文環境の変容を社会科学的な側面も含めて明らかにすること、その水資源負荷の変動に対してどのように対処するかという総合的な問題解決に資する知見を得ることである。 平成18年度は、カザフスタンのバルハシ湖を含むイリ河流域、中国のタリム河流域、ジュンガル盆地およびその周辺地域において、上流域の氷河や積雪の融解過程、中流域における河川流出過程、地下水流出過程、灌概等による地表面からの蒸発過程など水資源変動にかかわるそれぞれの地域の個々の水文プロセス、さらには水文環境の変化が植生などにどのように影響を与えるかについて、基礎的な情報を収集するため、広域の踏査と移動観測を実施するとともに、それぞれの地域において、現地の大学・研究所等を訪問し、資料の収集を行った。また各研究機関との共同研究の打ち合わせを行った。観測、および現地の様々な機関の資料に基づいて明らかにする。さらに同位体観測、氷河における融解・流出過程の観測のサイトを決定し、キルギスの天山山脈では、機器の設置を行って観測を実施した。 また国内においても研究会を実施して、資料や観測結果の一次的な整理を行った。
|
Research Products
(5 results)